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第159回 【阪神】2022年新外国人ウィルカーソン投手の投球分析

2023年2月9日

11月18日、阪神がドジャース傘下のアーロン・ウィルカーソン投手(32)の獲得調査を進めているという報道がありました。

その後、12月2日に正式に獲得したと発表がありました。年俸65万ドル(約7330万円)で背番号は52に決まりました(金額は推定)。

そのため、今回は「【阪神】2022年新外国人ウィルカーソン投手の投球分析」を紹介します。

データはメジャーで登板した2017年~2019年のBaseball Savantfangraphsデータを使用します。

2022年新外国人の記事一覧

基本情報

主に先発

所属球団ミルウォーキー・ブルワーズ (2017 – 2019)
ポジション先発
投打右投右打
生年月日1989年5月24日(32歳)
身長188 cm
体重104 kg
基本情報

3Aでは成績安定

ウィルカーソン投手の年度別成績

メジャー1年目の2017年は成績が良いですが、フォームが変わった2018年から成績が悪化しています。

3Aでは安定した成績で、四死球が少なく奪三振が多いです。

やきゅまる
ガンケル投手に成績は似てるね

ストレート、チェンジアップ、スライダー、カーブの4球種

ウィルカーソン投手の年別投球割合
(MLB2017-2019年)

持ち球はストレートチェンジアップスライダーカーブの4球種です。

半分がストレートで、残りは変化球3種をバランスよく投げています

年によって、そこまで割合は変わってないです。

右にはスライダー、左にはチェンジアップが多い

ウィルカーソン投手の投球割合
(MLB2017-2019年)

オーソドックスに右にはスライダー左にはチェンジアップが多いです。

4球種とも制球出来る

ウィルカーソン投手のカウント状況別投球割合
(MLB2017-2019年)

初球、ボール先行、決め球でそれほど変わらないです。

珍しいのはボール先行でも全変化球が投げれることです。普通はボール先行すると制球に自信がある球が多くなるので、全球種の制球に自信がありそうです。

やきゅまる
変化球の制球力があるのは良いね

2018年からリリースが変わる

ウィルカーソン投手のリリースポイント
(MLB2017,2019年)

上は2017年、下は2019年のリリースポイントです。

2017年はメジャー平均くらいでしたが、2018年からリリースが約25cmも体から離れています。また球持ちも少し良くなっています。

やきゅまる
成績が落ちてるから、もとの方が良かったかも

右打者の方が得意

ウィルカーソン投手の対左右成績
(MLB2017-2019年)

左打者は被打率.354被OPS1.040と、かなり打たれています。

右打者は被打率.250被OPS.782と、左打者に比べると抑えているので、右打者の方が得意にしています。

スライダー、カーブの成績が良い

ウィルカーソン投手の球種別成績
(MLB2017-2019年)

ストレートとチェンジアップは被OPS.900以上ですが、スライダーとカーブは被OPS.700台なのでまだ成績が良いです。

球速は遅い

ウィルカーソン投手の球速・回転数
(MLB2017-2019年)

平均球速144.1km/hとNPB平均145.5km/hより遅いです。

変化球もメジャー平均より3~7km/hも遅いです。

回転数はストレートはメジャー平均くらい、変化球は200回転くらい少ないです。

やきゅまる
この球速はちょっと不安

伸びのある真っスラ

ウィルカーソン投手の変化量
(MLB2017-2019年)

ストレートの縦変化量45cm横変化量-8cmです。メジャー平均よりホップ成分が5cmスライド方向に10cm多いので、伸びのある真っスラ球質です。

チェンジアップは変化量が少なくカーブはドロップ成分が多いです。

やきゅまる
右打者には有効な球質

スライダー、カーブはアウトロー

ウィルカーソン投手のベース上の位置
(MLB2017-2019年)

スライダー、カーブが右打者のアウトローに制球されています。

一方、チェンジアップは左打者のアウトローに制球されています。

やきゅまる
変化球は3球種とも制球力があるね

軌道は似ている

ウィルカーソン投手の軌道(MLB2019年)

ストレート、スライダー、カーブのピッチトンネルまでの軌道がかなり似ています

まとめ

ウィルカーソン投手の総評
まとめ

①メジャー、3Aでは先発
②2018年からフォームを変えて成績悪化
③ストレート、チェンジアップ、スライダー、カーブの4球種
④四死球が少なく、奪三振が多い
⑤4球種とも制球力高い
⑥右打者の方が得意
⑦平均144.1km/h、2316回転
⑧伸びのある真っスラ
⑨チェンジアップは変化量少ない
⑩カーブのドロップ成分が大きい
⑪軌道は似ている

今回は「【阪神】2022年新外国人ウィルカーソン投手の投球分析」を紹介しました。

メジャーではフォームを変えた2018年から成績が悪化していますが、3Aでは安定した成績です。

球速は遅いですが、伸びのある真っスラと制球力が高い変化球で四死球が少なく、奪三振が多いです。

チェンジアップが落ちるようになれば、課題の左打者の成績も向上しそうです。

やきゅまる
阪神の守備を考えると、三振が取れる投手は魅力