第295回 【広島】2023年新外国人マット・デビッドソン選手の打撃分析

2023年2月9日

マット・デビッドソン選手の総評
マット・デビッドソン選手の総評

2022年11月13日、広島が前アスレチックス傘下3Aのマット・デビッドソン選手(31)と大筋合意したと複数の報道機関で報道されました。

その後11月17日に広島から正式に獲得の発表がありました。

今回はそんな「【広島】2023年新外国人マット・デビッドソン選手の打撃分析」を紹介します。

使用するデータはBaseball SavantFanGraphsです。

2023年新外国人の記事一覧

1. 基本情報

メジャー54発の右の大砲

所属球団アリゾナ・ダイヤモンドバックス (2013)
シカゴ・ホワイトソックス (2016 – 2018)
シンシナティ・レッズ (2020)
アリゾナ・ダイヤモンドバックス (2022)
オークランド・アスレチックス (2022)
ポジション三塁手、一塁手
投打右投右打
生年月日1991年3月26日(31歳)
身長190.5 cm
体重104.3 kg
基本情報

2. 年度成績

3Aでは本塁打を安定して打っている

マット・デビッドソン選手の年度別成績
マット・デビッドソン選手の年度別成績

MLB通算で打率.22054本塁打OPS.719、3A通算で打率.253163本塁打OPS.815です。MLBで2シーズン連続で20本以上を記録したこともあります。

今季の3Aでは打率.31032本塁打OPS1.058で打席数が少ないにも関わらず本塁打王に輝きました。

打撃の特徴は「長打力が高い」「三振が非常に多い」などが挙げられます。

守備はメインが三塁、サブポジとして一塁を守った経験があります。成績を見る限りは失策が多く守備範囲が狭いため平均やや下くらいの守備力と考えられます。

2018年〜2020年は敗戦処理投手としても活躍し、MLB通算6回1/3 で防御率2.84奪三振4とまずまずの投球を披露していました。

走力は「1塁までの到達タイム」や「スプリントスピード」の両方で平均以下の数字なので、走力は平均以下と考えられます。

やきゅまる
やきゅまる
長打力がかなり魅力だね

3. 対左右成績

対左投手が得意

マット・デビッドソン選手の対左右成績(MLB2013-2022年)
マット・デビッドソン選手の対左右成績
(MLB2013-2022年)

対左投手のOPS.804とMLB平均以上で、左投手を得意としています。

やきゅまる
やきゅまる
左の巧打者が多い広島打線を考えると、対左特化はいいね

4. 得点圏成績

チャンスが得意

マット・デビッドソン選手の得点圏成績(MLB2013-2022年)
マット・デビッドソン選手の得点圏成績
(MLB2013-2022年)

得点圏ではOPS.889に上昇し、チャンスが得意です。

やきゅまる
やきゅまる
5〜7番に置きたいね

5. カウント別成績

初球〇

マット・デビッドソン選手のカウント別成績(MLB2013-2022年)
マット・デビッドソン選手のカウント別成績
(MLB2013-2022年)

明らかに初球やボール先行での成績が良いです。

また初球の打数が少ないことから分かるように、初球スイング率が25.7%(MLB平均29.5%)と慎重なタイプです。

6. コース別成績

左投手のアウトコースが得意

マット・デビッドソン選手のコース別成績(MLB2013-2022年)
マット・デビッドソン選手のコース別成績
(MLB2013-2022年)

左投手アウトコースが得意で、どちらかといえばローボールヒッターです。

やきゅまる
やきゅまる
右投手のアウトローは苦労しそうだね

7. 球種別成績

落ちる球が得意

マット・デビッドソン選手の球種別成績(MLB2013-2022年)
マット・デビッドソン選手の球種別成績
(MLB2013-2022年)

ツーシームスプリットチェンジアップのOPSがMLB平均よりかなり高いことから落ちる球が得意そうです。

一方、ストレートカーブナックルカーブは苦手そうです。

やきゅまる
やきゅまる
落ちる球が得意なのはいいね

8. 打球方向別成績

広角打法

マット・デビッドソン選手の打球方向別成績(MLB2013-2022年)
マット・デビッドソン選手の打球方向別成績
(MLB2013-2022年)

打球方向はほぼMLB平均ですが、ホームランはセンターやライト方向が多く、広角にホームランが打てる打者です。

やきゅまる
やきゅまる
逆方向にホームランが打てるのはいいね

9. 打球種類成績

フライヒッター

マット・デビッドソン選手の打球種類(MLB2013-2022年)
マット・デビッドソン選手の打球種類
(MLB2013-2022年)

フライ率28%と高いことからフライヒッターです。

10. 打球速度・角度

打球速度が速い

マット・デビッドソン選手の打球速度と角度(MLB2013-2022年)
マット・デビッドソン選手の打球速度と角度
(MLB2013-2022年)

打球速度はMLB中央値より速いです。特にMAX打球速度は185km/hとMLB上位クラスです。

また打球角度は高くバレル率13.8%と非常に高いです。

やきゅまる
やきゅまる
近年の新外国人ではオースティン選手に次ぐバレル率の高さ

11. 投手成績

2018年〜2020年は敗戦処理投手としても活躍し、MLB通算6回1/3 で防御率2.84奪三振4とまずまずの投球を披露したことから以下に投球割合・球種成績・球速・回転数・変化量も記載します。

投球割合

マット・デビッドソン投手の対左右投球割合(MLB2018-2020年)
マット・デビッドソン投手の対左右投球割合
(MLB2018-2020年)

持ち球はストレートツーシームチェンジアップスライダーカーブの5球種です。

右にストレート、左にツーシームを多く投球しています。

球種成績

マット・デビッドソン投手の球種別成績(MLB2018-2020年)
マット・デビッドソン投手の球種別成績
(MLB2018-2020年)

投球数の多いツーシームはファウルを打たれています。決め球のカーブは空振りが多くてストライク率が高いです。

全体のストライク率67%ゾーン内率48%とストライクを十分取れています。

球速・回転数

マット・デビッドソン投手の球速・回転数(MLB2018-2020年)
マット・デビッドソン投手の球速・回転数
(MLB2018-2020年)

全体的に球速・回転数ともに平均以下です。

変化量

マット・デビッドソン投手の変化量
(MLB2018-2020年)
マット・デビッドソン投手の変化量
(MLB2018-2020年)

ストレートはカット気味、ツーシームは変化量が小さいです。

カーブは変化量が大きくて安定しています。

まとめ

マット・デビッドソン選手の総評
マット・デビッドソン選手の総評
まとめ

①MLB通算.220、54本、OPS.719
②3A今季.310、32本、OPS1.058
③三振が非常に多い
④三塁、一塁
⑤守備範囲が狭く、失策多い
⑥走力は平均以下
⑦対左投手○
⑧チャンス○
⑨初球〇
⑩ローボールヒッター
⑪左投手アウトコースが得意
⑫落ちる球得意
⑬速球✕
⑭広角打法
⑮高バレル率

今回は「【広島】2023年新外国人マット・デビッドソン選手の打撃分析」を紹介しました。

MLB通算で打率.22054本塁打OPS.719、3A通算で打率.253163本塁打OPS.815です。MLBで2シーズン連続で20本以上を記録したこともあります。今季の3Aでは打率.31032本塁打OPS1.058で打席数が少ないにも関わらず本塁打王に輝きました。

打撃の特徴は「長打力が高い」「三振が非常に多い」「対左投手○」「チャンス○」「落ちる球得意」「高バレル率」などが挙げられます。

守備はメインが三塁、サブポジとして一塁を守った経験があります。成績を見る限りは失策が多く守備範囲が狭いため平均やや下くらいの守備力と考えられます。

2018年〜2020年は敗戦処理投手としても活躍し、MLB通算6回1/3 で防御率2.84奪三振4とまずまずの投球を披露していました。二刀流としては物足りませんが敗戦処理野手Pとしては優秀です。

やきゅまる
やきゅまる
バレル率が高く長打力があるから打撃は期待出来そう