第426回 【日本ハム】2024年新外国人アニュラス・ザバラ投手の投球分析
2023年12月11日、日本ハムが前デトロイト・タイガースのアニュラス・ザバラ(Aneurys Zabala)投手(26)を獲得したと発表されました。
ザバラ投手の特徴としては、平均球速が159.8km/hのストレートが武器のパワーピッチャーです。
今回はそんな「【日本ハム】2024年新外国人アニュラス・ザバラ投手の投球分析」を紹介します。
Baseball SavantとFanGraphsのデータを使用します。
1. 基本情報・年度別成績
MLBは2登板のみ
所属球団 | マイアミ・マーリンズ (2022) |
ポジション | リリーフ |
投打 | 右投右打 |
生年月日 | 1996年12月21日(26歳) |
身長 | 190 cm |
体重 | 117 kg |
与四死球が非常に多い
MLB通算で2試合に登板して防御率0.00、被打率.333、奪三振率6.7、与四死球率3.4です。
今季3Aでは53試合に登板して防御率4.25、被打率.210、奪三振率14.1、与四死球率7.7でした。
与四死球が悪く、3Aでは奪三振率が高いです。
投手としての特徴は「与四死球多い」「クイック×」「リリースがサイド気味」「対ピンチに強い」「球速が速い」などがあげられます。
2. 球種・投球割合
持ち球は3球種
持ち球はストレート、チェンジアップ、カーブの3球種です。
右にカーブ、左にチェンジアップ多投
上図は左右別投球割合で、色が球種を表しています。
右にカーブ、左にチェンジアップの比率が上昇しています。
3. 対左右成績
あまり左右差ない
被OPSは右が.660、左が.633とあまり左右差がないです。
4. 得点圏成績
対ピンチ〇
得点圏の被打率.175と対ピンチに強いです。
ただし、得点圏では与四死球率が21%に増加しています。
5. ホームアウェイ成績
ホームに強い
ホームの被打率.196、被OPS.586、防御率2.83とホームに強いです。
6. 球種別成績
ストレートが打たれている
左はOPSのグラフ、右は空振りなどのグラフ、下は球種別の成績です。
MLBのデータが少ないですが、打たれたのは全てストレートです。
今季3Aではチェンジアップは空振率23%とカーブは空振率27%と高いです。
7. リリースポイント
サイド気味
左図は捕手目線、右図は三塁側から投手を見たリリースポイントです。△はMLB平均のリリースポイントです。
MLB平均よりリリースは約20cmも低く体から遠くサイド気味です。
エクステンションは球離れが早いです。
8. 球速と回転数
平均球速159.8km/h、最高162.1km/h
上図は球種別の平均球速と回転数のグラフで、△はMLB平均を表しています。
ストレートは今季3Aでは平均球速158.5km/h、2022年MLBでは平均球速は159.8km/hと、佐々木朗希投手レベルの球速です。回転数は2220回転と少ないです。
チェンジアップ平均147.0km/h ※2023年3A
カーブ平均135.8km/h ※2023年3A
と変化球も高速です。
2年連続平均球速158km/h以上
平均球速が158km/h以上と安定しています。
9. 変化量
回転軸
上図は捕手側から見た球種別の回転軸の向きで、点線はMLB平均を表しています。数値は回転数で、中心から離れるほど回転数が多くなります。
ストレートはシュート回転
上図は捕手側から見た球種別の変化量で、◇は2023年平均、△はMLB平均を表しています。
ストレートはサイド気味らしくシュート回転です。
チェンジアップは高速ですがMLB平均の変化量です。
カーブは変化量が小さいです。
まとめ
【基本情報】
①平均球速が佐々木朗希投手レベル
②MLB2登板のみ
③今季3A
防御率4.25
被打率.210
奪三振率14.1
与四死球率7.7
④奪三振率が非常に高い
⑤与四死球率が高く制球に課題
⑥クイック×
【球種割合】
①3球種
②約半数がストレート
③右にカーブ、左にチェンジアップの比率上昇
④カーブを決め球に使用
【対左右・得点圏成績・ホーム】
①左右差はあまり無い
②左打者への与四死球率高い
③対ピンチ○
得点圏被打率.175
④ホーム◯
被OPS.583
防御率2.83
【球種別成績】
①MLBで打たれたのは全てストレート
②チェンジアップは空振率23% ※今季3A
③カーブは空振率27%と高い ※今季3A
【リリース】
①リリースはサイド気味
②球離れ早い
【球速・回転数】
①2022年で平均球速159.8km/h
⇒佐々木朗希投手レベル
②最高163.3km/h ※今季3A
③回転数はやや少ない
④変化球も高速
⑤2年連続で平均158km/h以上
【変化量】
①ストレートがシュート回転
②チェンジアップはMLB平均変化量
(高速だが回転数少ない)
③カーブは変化量小