第205回 【カブス】鈴木誠也選手の打撃分析(2021年)
2022年3月16日、鈴木誠也選手(27)がカブスと5年総額8500万ドル(約100億4900万円)で基本合意したと複数のメディア、米大リーグの公式サイトが伝えました。
今回はそんな「【カブス】鈴木誠也選手の打撃分析(2021年)」を紹介します。
1. 年度成績
打撃成績
本格的にレギュラーを獲得した2016年から6年連続で「3割」「25本塁打」「OPS.900」以上を達成していました。
2021年の成績は打率.317、38本塁打、OPS.1.072とキャリアハイの成績で、首位打者を獲得しました。
鈴木誠也選手の打撃の特徴はスイングのバランスが良く、「コンタクト能力が高い」「長打力がある」「三振が少ない」「四死球が多い」などが挙げられます。
プロ入り時は三塁なども守っていましたが、2015年からは「右翼」を定位置としました。
守備総合評価のUZR1000はプラスが多く、守備能力は高いです。
走力があるので守備範囲は広く、特に肩が非常に強いのが鈴木誠也選手の特徴です。
2. 対左右成績
左投手が得意
対左投手が打率.331、OPS1.204と左投手を得意にしています。
3. 得点圏成績
チャンスはやや苦手
得点圏が打率.295とチャンスはやや苦手にしています。
それでもOPS1.026と驚異的な数字でした。得点圏では四死球が非常に多いことから、際どい球が多くて打率が上がらなかったのかもしれません。
4. カウント別成績
初球○
打率.400、6本塁打と初球を得意としており、若いカウントで打率が高くて本塁打が多いです。
5. コース別成績
苦手なコースが無いハイボールヒッター
低めよりも高めの方が成績が良いハイボールヒッターです。
アウトコース、インコース共に成績はあまり変わらず、明らかな苦手なコースが無いです。
6. 球種別成績
苦手な球種が無い
ほとんどの球種が打率3割以上、OPS.900以上と満遍なく打っています。
唯一、フォークだけが打率.209、OPS.678ですが、MLB平均に比べると十分打っています。
以上のことから、鈴木誠也選手は明らかな苦手な球種が無いと言えます。
7. 球速別成績
150km/h以上も打っている
140~155km/hのストレートはOPS.950以上とかなり打っています。
その中でもMLBで投球数が増える150~155km/hは打率.318、OPS.986と打っており、速い球への対応は問題無さそうです。
8. 月別成績
5~6月は少し不振
2021年は5~6月はOPS.800以下と少し不振に陥りました。
この時期の印象が強いせいか、8月末になってもスポーツ新聞やネットの掲示板には「打撃不振」と書かれていました。
それ以外の月はOPS.1.000以上と好調で、特に9月は本塁打13本、OPS1.417と脅威的な数字です。
9. 打球方向別成績
プルヒッター
引っ張り率45%、本塁打26本とかなりのプルヒッターです。
ただし、打率はセンター方向の方が良いので、センター方向に打球が飛んでいる時の方が調子が良さそうです。
まとめ
①打率.317、38本塁打、OPS.1.072とキャリアハイ
②守備能力も高い
③対左投手○
④チャンスはやや苦手(それでもOPS1.000超え)
⑤初球○
⑥苦手なコースが無いハイボールヒッター
⑦苦手な球種が無い
⑧150~155km/hも打率.318と得意
⑨5~6月は少し不振、9月はOPS1.417と大爆発
⑩プルヒッター
今回は「【カブス】鈴木誠也選手の打撃分析(2021年)」を紹介しました。
2021年の成績は打率.317、38本塁打、OPS.1.072とキャリアハイの成績で、首位打者を獲得しました。
守備範囲は広く、肩が非常に強いので、守備総合評価UZR1000もプラスで守備能力は高いです。
鈴木誠也選手の打撃の特徴は「コンタクト能力が高い」「長打力がある」「三振が少ない」「四死球が多い」「対左投手○」「チャンスはやや苦手」「初球○」「ハイボールヒッター」「プルヒッター」などが挙げられます。
特に「苦手なコースが無い」「苦手な球種が無い」というのは大きく、「150~155km/hの速球も得意」というのはMLBでも対応しやすそうです。