第74回 【大谷翔平】投打でメジャー最速(2021年4月4日投球分析)
現地時間2021年4月4日、エンジェルスの大谷翔平選手がDHを解除して2番・ピッチャーで先発出場しました。
投手としては、5回2死92球を投げて3失点、打たれたヒットは2本、三振は7つ奪い、四球は5つでした。
打者としては、3打数1安打、先制2号ホームランによる1打点で3試合連続ヒットとなりました。
同点に追いつかれた場面でホームのベースカバーに入って生還したランナーと交錯し、足を引きずりながら交代しましたが、エンジェルスのミナシアンゼネラルマネージャーは「翔平は大丈夫だ。ただ一般的な痛みがあり、あす再検査する。彼はけがのために交代したわけではない」とコメントしています。
今回はBaseball Savantのトラックマンデータを使って、2021年4月4日の投球分析を紹介したいと思います。
本当に怪我だけはして欲しくない
投球割合
ストレートの投球割合が多い
2018年に投球割合を比べるとストレートの投球割合が多いです。これは今日の投球でストレートの調子が良かったためと考えられます。
今日の
特に左打者にはストレート
左右別では特に左打者にストレートの投球割合が高いです。これは2018年と同じ傾向です。
打たれたのはストレートのみ
球種別の被打率をみると打たれたのはストレートのみです。ストレート以外の球種でストライクを取れるようになると、ストレートの投球割合を減らせてさらに進化出来そうです。
球速と回転数がさらに進化!
平均球速、最高球速が今シーズンメジャー最速!
平均球速は157.9km/h、最高球速162.7km/hでともに今シーズンメジャー最速です。2018年の155.6km/hに比べても速くなっています。
また、回転数も2018年に比べると全球種が300回転増加しています。その結果、ストレートとスライダーのキレが半端なかったです。
打球速度も今シーズンメジャー最速!
打者では、初回の本塁打が今季最も速い打球(初速度115.2 マイル = 約185.4 km/h)であった。
打席直後で球速低下
回別の平均球速は1,2回に比べると、3,4,5回は2~3km/h遅くなりました。それでも157km/h以上なので、これ自体はそれほど問題はありません。
ただ気になったのは、回の最後に打席に立った場合(2回裏2死、4回裏2死)、直後の2~5球の球速が155km/h以下になっていたことです。2本のヒットはこの155km/h以下のボールを打たれました。