第129回 【高校野球】明桜・風間球打投手の投球分析(2021年8月15日)
8月15日の夏の甲子園での帯広農戦で、ノースアジア大明桜の今大会No.1右腕・風間球打投手(3年)は9回7安打2失点の完投で初戦突破を決めました。
8月12日の試合では5―0とリードし、4回を無安打で毎回の4三振を奪う快投でしたが降雨ノーゲーム。3日順延しての再試合となり、今回は再三ランナーを背負う苦しいピッチングでした。
今回はそんな「明桜・風間球打投手の投球分析(2021年8月15日)」を紹介します。
使用するデータはスポナビライブのデータです。
1. 対左右成績
被安打数と奪三振から、今回はより左打者を抑えました。ただ帯広農が右打者が多かったので、左打者のデータは参考程度になります。
試合全体として制球に苦しんでいた印象ですが、2四死球と大崩れすることはありませんでした。
2. 投球割合
対左右投球割合
風間投手はストレート、フォーク、カットボール、チェンジアップ、スライダー、カーブの6球種を投げました。
左右どちらもストレートの割合が6割以上と非常に高いです。
左打者にはカットボール、スライダー、カーブを1球も投げませんでした。その分フォークの割合が多かったです。
3. コース別
コース別投球数
ストレートも変化球も制球が良く、アウトコース中心の投球でした。
コース別被安打
左右どちらもアウトハイを打たれました。
コース別奪三振
投球数のわりにインコースでも三振を獲れています。
4. 球種別成績
やはり投球割合が多かったストレートはヒットを多く打たれました。
全球種の球速帯
ストレートの球速帯はふたつの山(130km/h後半と145km/h前後)になっています。これは状況に応じてストレートの力配分を上手くしていたためだと考えられます。
ストレートの平均球速は142.7km/h、最高球速は150km/hでした。これはプロの先発投手と遜色ないレベルです。
ランナーを出してからの方が球速が1km/h以上速いことからも力配分を上手く行いながら投げれていると言えます。
回別平均球速
1回から9回まで球速が落ちていません。140球も投げたにもかかわらず、球速が低下しないのは力配分を上手く行いながら投げれていたからだと考えられます。
まとめ
①6球種と多彩
②左にはカットボール、スライダー、カーブは無し
③アウトコース中心
④平均球速142.7km/h、最高球速150km/h、最低球速133km/h
⑤9回まで球速維持(9回は平均144km/h)
今回は「 明桜・風間球打投手の投球分析(2021年8月15日) 」を紹介しました。
調子はそこまで良い感じではありませんでしたが、上手く力配分をして9回まで投げ切りました。
制球の部分がイマイチでストレートの割合が増えた印象なので、次回登板では変化球の制球が安定すれば圧巻の投球をしそうです。