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第172回 【日本ハム】2022年新外国人アルカンタラ選手の打撃分析

2023年2月9日

2021年12月10日、日本ハムが前サンフランシスコ・ジャイアンツ所属のアリスメンディ・アルカンタラ内外野手 (30)を獲得したと発表しました。

そのため、今回は「【日本ハム】2022年新外国人アルカンタラ選手の打撃分析」を紹介します。

使用するデータはBaseball SavantFanGraphsです。

やきゅまる
両打ちのユーティリティプレイヤーだから使い勝手が良さそう

2022年新外国人の記事一覧

基本情報

直近4年はメジャー昇格無し

所属球団シカゴ・カブス (2014 – 2015)
オークランド・アスレチックス (2016)
シンシナティ・レッズ (2017)
ポジション内野手、外野手
投打右投両打
生年月日1991年10月29日(30歳)
身長177.8 cm
体重77.1 kg
基本情報

3Aでは安定した打撃成績

アルカンタラ選手の年度別打撃成績

MLBでは4年間で通算打率.189本塁打11本OPS.550とほとんど打てず、三振が非常に多く、四死球も非常に少ないです。

3Aでは6年間で通算打率.276本塁打81本OPS.823と安定した活躍をしていて、四死球と三振も平均くらいです。

特筆すべきなのは、三塁打が3Aの6年で48本(年平均8本と非常に多く、盗塁も96個(年平均16個しています。
今季リーグトップの大谷翔平選手が155試合で三塁打8本であったことを考えると、この三塁打の多さからも高い走力を持っていることが分かります。

やきゅまる
100試合前後で年8本の三塁打は凄いね

走力が武器のユーティリティ

アルカンタラ選手の年度別守備成績

2017年の一塁への到達タイム、スプリントスピードは非常に優秀で、とても走力がある選手です。

MLBでは投手、捕手、一塁以外は守ったことがあるユーティリティプレイヤーで、主な守備位置は二塁中堅です。
守備機会が少ないですが、三塁は自慢の走力を上手く使えず、守備範囲が狭くなっており苦手そうです。
それ以外のポジションは守備範囲が広く、守備は平均以上は期待出来そうです。

やきゅまる
走力があるから、二遊間か外野を守って欲しいね

左打席(対右投手)の方が打撃が荒い

アルカンタラ選手の対左右成績
(MLB2014-2017年)

対左右の投手で打率、OPSとそれほど差はありません。ただ、左打席(対右投手)の方が四死球が少なく、三振率が高い反面、長打率が高く、打撃が荒いです。

チェンスにはやや強い

アルカンタラ選手の得点圏成績
(MLB2014-2017年)

得点圏の方が打率、OPS共にやや高く、チャンスにはやや強い打者です。

1ストライクの状況に強い

アルカンタラ選手のカウント別成績(MLB2014-2017年)

カウント別の成績を見ると、1ストライクの状況だと全て3割以上と非常に強いです。特に「2ボール-1ストライク」のバッティングカウントは、打率.4744本塁打と無類の強さです。

選球眼×

アルカンタラ選手のコース別成績(MLB2014-2017年)

右打席では高めよりも低めの方が打数が多いので、低めが好きそうです。

左打席はインハイからアウトローのラインは苦手です。またボールゾーンの打数が非常に多いことから、選球眼はあまり良く無さそうです。

ツーシームは得意だが、変化球は苦手

アルカンタラ選手の球種別成績(MLB2014-2017年)

ストレート、変化球全般の成績が良くないですが、ツーシームだけ打率.319と得意にしています。

やきゅまる
なんでツーシームだけ得意なんだろ?

140~155km/hの成績は悪くない

アルカンタラ選手の球速別成績(MLB2014-2017年)

NPBでは投球が多い140~155km/hの成績は悪くなく、3Aでも好成績を残していることから、意外と日本の球速帯には合う可能性があります。

ただし、140km/h以下は壊滅的な成績なので、変化球の対応が課題になりそうです。

プルヒッター

アルカンタラ選手の打球方向別成績(MLB2014-2017年)

右打席では引っ張り率47%左打席では引っ張り率56%とどちらもプルヒッターです。特に左打席は本塁打も全てライト方向とかなりのプルヒッターです。

打球速度はやや遅く、角度は低い

アルカンタラ選手の打球速度と角度(MLB2015-2017年)

打球速度はやや遅く、角度は低いので、バレル率も3.2%と低い値です。

ゴロキング

アルカンタラ選手の打球種類(MLB2014-2017年)

ゴロ率55%と非常に高いゴロキングです。

まとめ

アルカンタラ選手の総評
まとめ

①走力が武器の両打ちユーティリティ
②直近4年はメジャー昇格無し
③3Aでは走攻守で安定して活躍
④左打席の方が打撃が荒い
⑤チェンスにはやや強い
⑥1ストライクの状況に強い
⑦選球眼×
⑧ツーシームは得意
⑨140~155km/hの成績は悪くない
⑩プルヒッター
⑪打球速度はやや遅く、角度は低い
⑫ゴロキング

今回は「【日本ハム】2022年新外国人アルカンタラ選手の打撃分析」を紹介しました。

MLBでは4年間で通算打率.189本塁打11本OPS.550とほとんど打てず、三振が非常に多く、四死球も非常に少ないです。

一方、3Aでは6年間で通算打率.276本塁打81本OPS.823と安定した活躍をしていて、四死球と三振も平均くらいです。

最大の武器は走力で、三塁打が3Aの6年で48本(年平均8本)と非常に多く、盗塁も96個(年平均16個)しています。また、MLBでは投手、捕手、一塁以外は守ったことがあるユーティリティプレイヤーでもあります。

両打ちですが、左打席の方が選球眼が悪いプルヒッターで、打撃が荒いです。

NPBでは投球が多い140~155km/hの成績は悪くなく、3Aでも好成績を残していることから、意外と日本の球速帯には合う可能性はあります。

やきゅまる
打撃より走力と守備の方が期待出来そう