第206回 【佐々木朗希】平均159.6キロでも5失点(2022年3月18日投球分析)
2022年3月18日、佐々木朗希投手がプロ入り後初めて巨人とのオープン戦(東京ドーム)に登板しました。
序盤から制球に苦しんでいましたが、平均159.6km/hの球威で4回までは牽制エラーの1失点に抑えていました。しかし、5回2死1塁から坂本選手が9球、ポランコ選手が13球も粘って四球を選ばれ、岡本選手に満塁ホームランを打たれました。
最終的に4回2/3を5安打8奪三振3四球で、5失点の投球内容でした。
今回はそんな「【千葉ロッテ】佐々木朗希投手の投球分析(2022年3月18日)」を紹介します。
使用するデータはスポナビライブのデータです。
1. 球種・投球割合
左打者にスライダーが少ない
前回までは左右差がありませんでしたが、今回は左打者へのスライダーが少なかったです。
一方、右打者へはストレートが47%と少なく、いつもより変化球が少なかったです。
2. 各成績
右打者に打たれた
左打者からは三振を6個も奪うなど抑えましたが、今回は右打者に打たれました。
変化球のストライク率が低い
今回も主に打たれたのはストレートでした。
変化球のストライク率はフォーク38%、スライダー27%、カーブ29%と低かったです。そのためストレートが狙い打たれたと考えられます。
3. 球速
平均159.6km/h、最高163km/h
今回もストレートは平均球速159.6km/h、最高球速163km/hとデグロム級でした。
2月26日は他投手の球速も考えると、球場のスピードガンが低く出ていたと考えられます。そのため、今年は平均160km/hを維持しそうです。
走者を出しても球速が下がっていないので、セットでも球速を維持出来ています。
最大球速差は35km/h
ストレートは60球中30球が160km/h超えでした。
フォークとスライダーも全球140km/h以上と高速でした。
カーブは130km/h前後と最大球速差は35km/hと緩急がつけれていました。
MLBトップで防御率1.08のデグロム投手の球速帯と全球種がほぼ一緒です。
回を重ねるとやや球速低下
今回も回を重ねるとやや球速低下しています。しかし、その低下幅はわずかで、5回でも158km/hを超えています。
4. コース別
右打者のインコースがほぼ無い
序盤からストレートがシュートして抜けることが多かったため、ベースの右側(捕手目線)への投球が多かったです。特に右打者には変化球を含めてもインコースがほぼありませんでした。あまりにもアウトコースに偏ったため、右打者に打たれたのかもしれません。
右打者の打数はアウトローだけ
投球コースに偏りがあるため、右打者の打数はアウトローのみでした。最後、岡本選手の満塁ホームランもアウトローでした。
まとめ
①平均159.6km/h(デグロム級)
②最高163km/h
③フォークも平均145.9km/h
④カーブは最大35km/hの緩急
⑤回を重ねるとやや球速低下
⑥右打者にはほぼアウトロー
⑦変化球のストライク率が悪かった
今回は「【千葉ロッテ】佐々木朗希投手の投球分析(2022年3月18日)」を紹介しました。
序盤から制球に苦労しながらも4回1失点と抑えていましたが、5回2死から巨人打線に粘られて岡本選手に満塁ホームランを打たれてしまいました。
変化球のストライク率はフォーク38%、スライダー27%、カーブ29%と低かったです。そのためストレートが狙い打たれたと考えられます。
また、右打者の投球コースがアウトコースに偏っており、最後の本塁打もアウトローを狙い打たれた感じがします。
今回もストレートは平均球速159.6km/h、最高球速163km/hとデグロム級でしたので、今回の課題は「コースに投げ分ける制球」だったと思います。