第16回 【メジャー(MLB)左投手】コース別投球割合
前回からの続きで2020年のメジャー(MLB)左投手のトラックマンデータの解析結果を紹介したいと思います。
分量が多いので数回に分けて紹介します。今回は「コース別投球割合」です。
元データはBaseball Savantで、右投手については過去記事を参考にして下さい。
第7回 メジャー(MLB)右投手のコース別投球割合
1. コースの説明
Baseball Savantではコース(ゾーン)を13個に分けて記録。1~9がストライクゾーンです。
例えば「1」は右打者のインハイのストライクゾーンです。
「10」は空番でどのコース(ゾーン)でもありません。
2. コース別投球割合
右打者にはインローのボール球が割合が高く、またストライクゾーン内は真ん中の割合が高い。
左打者にはアウトローの割合がとても高い。それを生かすためかインハイのボール球の割合も少し高い。
ストレート
右打者には高めの割合が高く、特にアウトハイのボールゾーンが高い。
左打者にはアウトコースへの割合が高く、インローへの割合はとても低い。
ツーシーム
右打者にはアウトローへの割合が高い。
左打者にはインローへの割合が高い。
スプリット
低めへの割合がとても高い。
右打者にはアウトロー、左打者にはインローの割合が高い。
カットボール
右打者にはインコース、左打者にはアウトコースへの割合が高い。
チェンジアップ
低めへの割合がとても高い。
特に右打者にはアウトローの割合が高い。
スライダー
右打者にはインロー、左打者にはアウトローの割合が高い。
「バックドア」はほとんど投げられていない。
カーブ
右打者にはインロー、左打者にはアウトローの割合が高い。
ナックルカーブ
右打者にはインロー、左打者にはアウトローの割合が高い。
3. まとめ
今回は2020年のメジャー(MLB)投手のトラックマンデータの解析結果として、
「メジャー(MLB)左投手のコース別投球割合」を紹介しました。
・右打者にはインローのボール球、ストライクゾーン内は真ん中の割合が高い
・左打者にはアウトローの割合がとても高い
・ツーシーム、カットボールなどの速く曲がる球は、コースに偏りがある
・スプリット、チェンジアップなどの落ちる球は低めが多い
・スライダー、カーブ、ナックルカーブなどの曲がる球は、右打者にはインロー、左打者にはアウトローが多い
次回は「メジャー(MLB)左投手のカウント別投球数」を紹介する予定です。