第144回 【佐々木朗希】中6日でも158キロ連発(2021年10月14日投球分析)
10月14日に京セラドーム大阪でのオリックス戦で先発。
6回を86球5安打無失点、8奪三振1四球の投球内容で、今季3勝目をあげました。
勝った方にマジックが点灯する大事な首位攻防戦、自身初の中6日でしたが、初回、2回、5回に158km/hを計5度も記録するなど圧倒的な投球でした。
今回はそんな「佐々木朗希投手が中6日でも158キロ連発(2021年10月14日投球分析)」を紹介します。
使用するデータはスポナビライブのデータです。過去の佐々木朗希投手の投球分析については下記を参考にして下さい。
1. 対左右成績
左は2021年、右は今回(10月14日)の対左右成績です。
オリックスは他チームとは違い、左打者を並べることはなく、スタメンの6人が右打者でした。
2021年全体では、右打者の方が被打率が悪いですが、今回も右打者にヒットを打たれました。ただし、全て単打で長打は打たれませんでした。
一方、左打者は完璧に抑え、三振も4個も奪いました。
2. 投球割合
日別投球割合
右打者が多かったですが、今回は前回とほぼ同じ割合でした。フォークとスライダーは前回と全く同じ投球数でした。
今回もチェンジアップは投げませんでした。
対左右投球割合
上は2021年、下は今回(10月14日)の対左右投球割合です。
今回は左右どちらにもフォークを多く投げていました。
回別投球数
ストライクゾーンにどんどん投げ込んで1四球だったので、 全体的に球数が少なかったです。
ただ、1回と6回はピンチを作った分だけ投球数が少し多くなってしまいました。この分が無ければ7~8回まで投げれそうです。
3. コース別
コース別投球数
全体的に制球が良かったです。
右打者には全球種がアウトコースに多く制球されています。
左打者にはストレートはインハイとアウトローに集まっていました。またフォークは低めだけではなく、カウントを取る球は高めにも決まっていました。
コース別被安打
打たれたのは全て真ん中または高めに浮いた甘いボールでした。
コース別奪三振
今回は低めのフォークで多く三振を奪いました。
4. 球種別成績
上は2021年、下は今回(10月14日)の球種別成績です。
打たれた多くはストレートで、三振も1つしか奪えませんでした。一方、フォークはほとんど打たれず、三振も多く奪いました。
5. 球速
日別球速
注目の球速は平均球速154.1km/h、最高球速158km/h、最低球速148km/hでした。この平均球速は千賀投手に次いでNPB先発2位相当の球速です。
また今回は初めて走者ありの方が球速が速かったです。ピンチになると球速が上がるのは、球界のエースの特徴なので、どんどん成長している証拠だと思います。
全球種の球速帯
上は2021年、下は今回(10月14日)の球速帯です。
今回はストレートの球速が158km/hを連発していて、フォークとスライダーも140km/h台前半が多かったです。
変化球とストレートの間に球速帯の谷間(145~150km/h)があるので、大谷投手みたいにカットボール(スラッター)を投げれると投球の幅が拡がりそうです。
回別平均球速
今回は回を重ねても球速が低下しませんでした。4回までは球速が減っていっていますが、5回と6回は約154km/hと速く、最後の球は157km/hでした。
まとめ
①フォーク多投
②右打者にはアウトコース中心
③平均球速154.1km/h(NPB先発2位相当)
④最高球速158km/h、最低球速148km/h
⑤走者ありで球速上昇
⑥6回まで球速維持
今回は「佐々木朗希投手が中6日でも158キロ連発(2021年10月14日投球分析)」を紹介しました。
今回は158km/hを連発して平均球速154.1km/hでした。
「走者ありで球速上昇」「6回まで球速維持」など、今までには無い特徴もあり、成長しているのが良く分かる投球内容でした。次回登板では最高球速の更新に期待したいです。
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