第245回 【佐々木朗希】回転数はMLB先発5位相当(2022年6月3日投球分析)

(2022年6月3日)
2022年6月3日、佐々木朗希投手が東京ドームでの巨人戦に先発。
5回を投げて89球、被安打8、四死球1、奪三振6、5失点の投球内容で、今季初黒星。
岡本選手に打たれた本塁打は今季初被弾でした。
今回はそんな「【千葉ロッテ】佐々木朗希投手の投球分析(2022年6月3日)」を紹介します。
使用するデータはスポナビライブのデータです。

1. 球種・投球割合
ストレートを60%と多投

(2022年6月3日まで)
今回はストレート、フォーク、カーブの3球種です。
今までに比べるとストレートを60%と多投し、スライダーを1球も投げませんでした。
右打者にフォーク、左打者にストレートを多投

(2022年6月3日)
右打者にはフォークが多く、左打者にはストレートが多かったです。
2. コース別
左打者のアウトハイに抜け球が多かった

(2022年6月3日)
ストレートは左打者のアウトハイに抜け球が多かったです。また右打者にもアウトハイへの投球が多いです。
フォークも低めが少なく、高めに集まっています。

右打者にアウトハイが打たれる

(2022年6月3日)
右打者にはアウトハイ、左打者にはベルト付近を打たれました。
ただし、フォークを低めのボールゾーンにしっかり投げきれば三振を奪えています。

3. 各成績
左に打たれた

(2022年6月3日)
上図は今回、前回登板までの2022年平均の左右別被OPSです。
今回は左右関係なく、打たれました。

ストレートの空振りが0

(2022年6月3日)
ストライク率70%とストライクは取れていてましたが、ゾーン内率47%と低かったです。
空振りは10個に減少しました(前回14個)。特にストレートの空振りが0個でファウルが17個と、2ストライクから粘られたのも投球を苦しめました。

4. 球速
平均159.0km/h、最高162km/h

(2022年6月3日まで)
ストレートは平均球速159.0km/h、最高球速162km/hでした。
球場も記載しましたが、球速が出にくいと言われている楽天と京セラでは球速が落ちて、逆に福岡ドームでは球速が上がっています。

ストレートの回転数は2480回転

(2022年6月3日)
ストレートは平均回転数2480回転で、これはMLB先発5位相当の数字でNPB平均やMLB平均を大きく上回っています。佐々木朗希投手が特異なのは球速と回転数が比例しています。
フォークも平均回転数1127回転でNPB平均やMLB平均を大きく下回っていて、これが落差の大きい変化を生んでいると考えられます。
一方、カーブは平均回転数2041回転でストレート以下の回転数です。カーブの方が200回転くらい多い投手が一般的なことを考えると、佐々木朗希投手のカーブはまだまだ未完のボールと言えます。

54球中20球が160km/h超え

(2022年6月3日)
ストレートは54球中20球が160km/h超え(前回30球)。

5回でも158.4km/h

(2022年6月3日)
佐々木朗希投手の課題だった終盤の球速ですが、今回は5回でも平均球速158.4km/hと球速を維持していました。
まとめ

(2022年6月3日)
①平均159.0km/h、2480回転
②最高162km/h
③160km/h超えが20球(前回30球)
④左打者に抜け球が多い
⑤高めへの投球が多い
⑥ストレートの空振りが0個に減少
今回は「【千葉ロッテ】佐々木朗希投手の投球分析(2022年6月3日)」を紹介しました。
5回を投げて89球、被安打8、四死球1、奪三振6、5失点の投球内容で、今季初黒星。
左打者に抜け球が多く、高めへの投球が多かったです。そのため空振りは10個に減少しました(前回14個)。特にストレートの空振りが0個でファウルが17個と、2ストライクから粘られたのも投球を苦しめました。ただし、フォークを低めのボールゾーンにしっかり投げきれば三振を奪えています。
この試合のBS日テレの中継ではトラックマンデータが表示されていて、ストレートは平均回転数2480回転で、これはMLB先発5位相当の数字でNPB平均やMLB平均を大きく上回っています。また佐々木朗希投手が特異なのは球速と回転数が比例しています。
フォークも平均回転数1127回転でNPB平均やMLB平均を大きく下回っていて、これが落差の大きい変化を生んでいると考えられます。
一方、カーブは平均回転数2041回転でストレート以下の回転数です。カーブの方が200回転くらい多い投手が一般的なことを考えると、佐々木朗希投手のカーブはまだまだ未完のボールと言えます。

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