第244回 【千葉ロッテ】2022年新外国人ロベルト・オスナ投手の投球分析

2023年2月9日

オスナ投手の総評
オスナ投手の総評

2022年4月、2019年MLBセーブ王のロベルト・オスナ投手(27)がNPB球団と交渉しているとメキシコメディアが報じました。

その後、5月30日にメキシコメディアのブランカ・シスネロス記者がツイッターで、オスナ投手はすでにメキシコシティーのチームを離脱したと伝えました。

4月時点では巨人、阪神、ソフトバンクなどが獲得球団候補として現地記者が予想していましたが、6月1日には複数のメディアが千葉ロッテが獲得調査してると報道しました。

6月9日、千葉ロッテが正式に獲得したと発表しました。1年契約で年俸9000万円。

オスナ投手はルーキーイヤーの2015年から守護神として活躍し、MLB通算で155セーブ防御率2.74MLBトップレベルの実績です。

今回はそんな「【千葉ロッテ】2022年新外国人ロベルト・オスナ投手の投球分析」を紹介します。

Baseball SavantFanGraphsのデータを使用します。

つづりはosunaで、「オズナ」「オスーナ」など様々な表記がされますが、当ブログではヤクルトのオスナ選手と同じ読み方で記述します。

2022年新外国人の記事一覧

1. 基本情報

ルーキーイヤーから守護神で活躍

所属球団トロント・ブルージェイズ (2015 – 2018)

ヒューストン・アストロズ (2018 – 2020)

メキシコシティ・レッドデビルズ (2021 – )
ポジションリリーフ
投打右投右打
生年月日1995年2月7日(27歳)
身長188 cm
体重104.3 kg
基本情報

被打率、被OPS、与四死球率が低い

オスナ投手の年度別成績
オスナ投手の年度別成績

2015年にルーキーイヤーから守護神に抜擢されて活躍していましたが、2018年には女性に対する暴力容疑でトロント警察に逮捕されました。

そのため2018年は75試合の出場停止処分を受け、アストロズに移籍。2019年には38セーブセーブ王を獲得しました。

しかし、2020年に右肘の靱帯(じんたい)を損傷して4試合の登板にとどまり、アストロズからはトミー・ジョン手術を推奨されましたが拒否。21年にメキシカンリーグのメキシコシティーと契約しました。

2022年の今季は11試合に登板し、2勝0敗6セーブ、防御率1.50の成績です。

MLB通算では14勝18敗、155セーブ10H、防御率2.74被打率.202奪三振率9.9与四死球率1.9とメジャートップレベルの成績です。

投手として特徴は「制球力が高い」「リリース位置が体に近い」「ホップ量が多いストレート」「球種の見分けがつきにくい」があげられ、ツーシーム、カットボール、チェンジアップ、スライダーなどの変化球の制球力が良い投手です。

やきゅまる
やきゅまる
ポテンシャルがかなり高い投手

2. 球種・投球割合

持ち球は5球種

オスナ投手の年別投球割合
オスナ投手の年別投球割合

年別の投球割合で、色が球種を表しています。

持ち球はストレートツーシームカットボールチェンジアップスライダーの5球種です。

直近の2020年はストレートが36%と少なく、5球種をバランス良く投球しています。

やきゅまる
やきゅまる
配球のバランスがいいね

右にツーシームとスライダー、左にスプリットの投球増加

オスナ投手の左右投球割合(2015-2020年)
オスナ投手の左右投球割合
(2015-2020年)

2015-2020年の左右別投球割合で、色が球種を表しています。

右打者にはスライダー、左打者にはチェンジアップの割合が増えます。ただ、左右ともに基本は5球種を上手く使っています。

やきゅまる
やきゅまる
球種の偏りが無いね

どの球種でもカウントが取れる

オスナ投手のカウント状況別投球割合(2015-2020年)
オスナ投手のカウント状況別投球割合
(2015-2020年)

最大の決め球は右にはスライダー、左にはチェンジアップですが、他の球種も決め球に使用しています。

オスナ投手の特徴的なのは、ボールが先行してもストレートの割合がそれほど多くないことです。どの変化球でもカウントを取れるのは大きな強みです。

やきゅまる
やきゅまる
変化球でもカウントが取れるのはいいね

3. コース

変化球の制球〇

オスナ投手のヒートマップ(2015-2020年)
オスナ投手のヒートマップ
(2015-2020年)

ストレートはアウトハイへの投球が多いです。

どの球種も真ん中付近のボールが少なく、際どいコースへ制球されていて、変化球の制球力が良い投手と言えます。

ボールゾーンを振らせている

オスナ投手のコース別成績(2015-2020年)
オスナ投手のコース別成績
(2015-2020年)

左右ともにアウトハイとアウトローの成績が良いです。

また、特徴的なのはボールゾーンの打数が非常に多く、ボールゾーンを多く振らせていることが分かります。特に右打者に対してスライダーでアウトローのボール球を振らせていることが分かります。

やきゅまる
やきゅまる
際どいボール球が多いってことだね

4. 各成績

対右打者に強い

オスナ投手の対左右成績
(2015-2020年)

左打者の被打率.214、被OPS.615と低いですが、さらに対右打者には被打率.190、被OPS.524とかなり抑えています。

ややピンチに弱い

オスナ投手の得点圏成績
(2015-2020年)

得点圏の被打率.225被OPS.615と少し高く、対ピンチにやや弱いです。

ただ、MLB平均に比べるとかなり低いので、ピンチに弱いわけではなさそうです。

初球×

オスナ投手のカウント状況別成績
(2015-2020年)

初球や若いカウントでの被打率が高くなっています。一方、2ストライクでの被打率はかなり低いです。

被長打が少ない

オスナ投手のリスク管理(2015-2020年)
オスナ投手のリスク管理
(2015-2020年)

上図は球種ごとのアウトやヒットの比率を表したリスク管理です。

全体的にはメジャー平均と比べると三振が多くヒットが少なく長打が少ないです。特にスライダーチェンジアップがその傾向が強くて優秀です。

その2球種に比べるとツーシームカットボールは被打率が高いですが、被本塁打が非常に少ないです。

やきゅまる
やきゅまる
5球種とも優秀

5球種とも優秀

オスナ投手の球種別成績(2015-2020年)
オスナ投手の球種別成績
(2015-2020年)

左はOPSのグラフ、右は空振り率などのグラフ、下は球種別の成績です。

全体的には被打率が低く被OPSが低いです。特にスライダーチェンジアップがその傾向が強くて優秀です。

唯一、左打者にストレート、右打者にツーシームの成績が見劣りしますが、極端に打たれているわけではなさそうです。

5球種ともゾーン内率は高くないのに、ストライク率が非常に高いです。これはボール球を多く振らせているためだと考えられます。

やきゅまる
やきゅまる
チェンジアップ、スライダーの被打率が凄いね

5. リリースポイント

リリース位置がかなり体に近い

オスナ投手のリリースポイント(2015-2020年)
オスナ投手のリリースポイント
(2015-2020年)

左図は捕手目線、右図は三塁側から投手を見たリリースポイントです。△はMLB平均のリリースポイントです。

MLB平均よりリリースは約30cmも体に近く球種間の差が小さいです。

球持ちは約10cm悪いです。

6. 球速と回転数

平均球速154.6km/h、最高161.1km/h

オスナ投手の球速・回転数(2015-2020年)
オスナ投手の球速・回転数
(2015-2020年)

上図は球種別の平均球速と回転数のグラフで、△はMLB平均を表しています。

ストレート平均球速は154.6km/hでMLB平均(151.4km/h)よりも速いです。回転数も2446回転と回転数が多いです。

ツーシームも同様の傾向で平均球速153.5km/hで2391回転です。

カットボールスライダーもMLB平均より速いですが、回転数はMLB平均くらいです。

チェンジアップはMLB平均より遅くて、回転数はMLB平均以上です。

2020年に球速低下

オスナ投手の球速・回転数の年度別推移
オスナ投手の球速・回転数の年度別推移

2015~16年と2019年は平均球速が155km/h前後ですが、2017~2018年は153km/h前後です。

直近の2020年は平均球速151.5km/hに低下していますが、これは右肘靭帯の損傷が原因と考えられます。

ただし、回転数は2400回転前後をキープしています。

やきゅまる
やきゅまる
少なくとも平均150km/h以上の球速は期待出来そう

7. 変化量

ホップ量が多い

オスナ投手の変化量(2015-2020年)
オスナ投手の変化量
(2015-2020年)

上図は捕手側から見た球種別の変化量で、△はMLB平均を表しています。

ストレートは縦変化量が52cmとホップ量が多く、MLBトップレベルです。

他の変化球もホップ量が多いです。特にツーシームチェンジアップはMLB平均よりも20cm以上もホップ量が多く、ツーシームシュート系チェンジアップ来ない系です。

やきゅまる
やきゅまる
どの変化球も変化量は大きくないね

8. 軌道

オスナ投手の軌道(22015-2020年)
オスナ投手の軌道
(22015-2020年)

ピッチトンネルあたりまでは全球種の軌道が似ています。

まとめ

オスナ投手の総評と年度別成績
オスナ投手の総評と年度別成績
まとめ

①2019年のMLBセーブ王
②MLB通算155S、防御率2.74
③与四死球少ない
④持ち球は5球種
⑤どの球種でもカウントが取れる
⑥ボール球を振らせている
⑦リリース位置が体に近い
⑧球種の見分けがつきにくい
⑨平均球速154.6km/h、2446回転
⑩ストレートのホップ量はMLBトップレベル

今回は「【千葉ロッテ】2022年新外国人ロベルト・オスナ投手の投球分析」を紹介しました。

MLB通算では14勝18敗、155セーブ10H、防御率2.74被打率.202奪三振率9.9与四死球率1.9とメジャートップレベルの成績です。

ストレート平均球速は154.6km/hでMLB平均(151.4km/h)よりも速いです。回転数も2446回転と回転数が多いです。

投手として特徴は「制球力が高い」「リリース位置が体に近い」「ホップ量が多いストレート」「球種の見分けがつきにくい」があげられ、ツーシーム、カットボール、チェンジアップ、スライダーなどの変化球の制球力が良い投手です。

やきゅまる
やきゅまる
MLB時代の投球が出来ればかなりの成績を残しそう