第328回 【大谷翔平】2022年の打撃分析(成績・打球速度・角度など)

2024年2月9日

大谷翔平選手の総評

今回は「【大谷翔平】2022年の打撃分析」を紹介します。紹介するのは年度別、左右、得点圏、カウント別、コース別、球種別、ストレート球速別、月別、打球方向、打球速度と打球角度などの成績です。

2021年に比べるとポイントが近くなりコンタクト能力が上がった反面、打球角度が下がりました。

使用するデータはBaseball SavantFanGraphsです。

大谷翔平選手の過去記事

やきゅまる
やきゅまる
忙しくて記事にするのが遅くなりました

1. 年度別成績

コンタクト能力が上昇

大谷翔平選手の本塁打率・四死球率・三振率
大谷翔平選手の本塁打率・四死球率・三振率
大谷翔平選手の年度別打撃成績
大谷翔平選手の年度別打撃成績

2022年の打撃成績は
打率.257→.273(MLB39位)
本塁打46本→34本(MLB11位)
四死球100→77(MLB17位)
三振189→167(MLB16位)
OPS.965→.875(MLB10位)
盗塁26個→11個(MLB38位)でした。

2021年に比べると、打率が.273が上がり三振率は減少(30%⇒24%)してコンタクト能力が上昇しました(ゾーンコンタクト率73.1%⇒76.9%)。

ただ本塁打と四死球と盗塁は減少しました。

やきゅまる
やきゅまる
2023年はコンタクトと本塁打を両立して欲しい

1塁到達タイムはMLB1位

大谷翔平選手の年度別守備・走塁成績
大谷翔平選手の年度別守備・走塁成績

規定打席到達者の中では1塁到達タイムがMLB1位でした。

2. 左右成績

2022年は左投手に苦戦

大谷翔平選手の対左右成績(MLB2022年)
大谷翔平選手の対左右成績
(MLB2022年)

2021年は打率と長打率は右投手以上の成績でしたが、2022年は全ての項目で左投手の方が成績が悪かったです。

やきゅまる
やきゅまる
特に長打が少なかったね

3. 得点圏成績

チャンス◎

大谷翔平選手の得点圏成績(MLB2022年)
大谷翔平選手の得点圏成績
(MLB2022年)

得点圏の成績が「2021年(打率.284、OPS.1.165)」⇒「2022年(打率.314OPS1.213」とさらにチャンスに強くなりました。チャンスでは特に長打率が大きく上昇しています。

一方で、得点圏での四死球率も大幅に増加していて、勝負を避けられていたことが分かります。

やきゅまる
やきゅまる
補強で打線が強力になったから、2023年はチャンスが増えそう

4. ホームアウェイ成績

大谷翔平選手のホームアウェイ成績
(MLB2022年)

ホームでは打率.314OPS1.005ホームに強いです。

特に本塁打率は6.3%と非常に高いです。

5. カウント別成績

初球〇、積極打法

大谷翔平選手のカウント別成績(MLB2022年)
大谷翔平選手のカウント別成績
(MLB2022年)

初球スイング率37.1%(MLB平均29.5%)と超積極的なタイプです。

そのため0ストライク(打率.394本塁打12本1ストライク(打率.425本塁打13本若いカウントにかなり強いです。

また2ストライクでの打率は.161と低いですが、本塁打9本も打っており、追い込まれてもフルスイングを貫いていることが分かります。

やきゅまる
やきゅまる
2ストライクから本塁打を打たれるのは、投手にダメージが残りそう

6. コース別成績

右はインロー、左は高め○

大谷翔平選手のコース別成績(MLB2022年)
大谷翔平選手のコース別成績
(MLB2022年)

対右投手はアウトコースが苦手(特にチェンジアップ)で、成績が良くありません。一方でインローは成績が良いです。

対左投手はアウトローが苦手(特にスライダー)で、成績が良くありません。一方で高めは5割以上です。

このデータは対戦相手も知っていると思うので、2023年はアウトローを攻めてくると考えられます。

やきゅまる
やきゅまる
まぁ左投手のアウトローが苦手なのは皆だけどね

7. 球種別成績

チェンジアップに少し苦戦

大谷翔平選手の球種別成績(MLB2022年)
大谷翔平選手の球種別成績
(MLB2022年)

2022年も明らかな苦手球種がありませんでした

ただ2021年に比べるとチェンジアップ(OPS.861⇒ OPS.609)の成績が悪化していて少し苦しみました。

やきゅまる
やきゅまる
明らかな苦手球種が無いのは凄いね

8. ストレート球速別成績

球速と成績が比例

大谷翔平選手のストレート球速別成績(MLB2022年)
大谷翔平選手のストレート球速別成績
(MLB2022年)

当たり前ですが球速と成績が比例しています。

特に152km/hと158km/hで成績が大きく変化しています。

やきゅまる
やきゅまる
2022年はポイントを近くにしたから152km/h以上に苦戦したのかな?

9. 月別成績

夏男

大谷翔平選手の月別成績(MLB2022年)
大谷翔平選手の月別成績
(MLB2022年)

2021年同様に夏場に成績が上昇傾向です。特に6月(打率.298、6本塁打、OPS.973)8月(打率.317、8本塁打、OPS1.039)はOPS.950越えで打ちまくりました。

やきゅまる
やきゅまる
やっぱり打者としては夏場が得意そう

10. 打球方向

レフト方向の比率上昇

大谷翔平選手の打球方向別成績(MLB2022年)
大谷翔平選手の打球方向別成績
(MLB2022年)

2022年はポイントが近くなった影響かレフト率27.8%と逆方向の打球が増えました。

やきゅまる
やきゅまる
ホームランはセンター中心

11. 打球速度と打球角度

2021年より角度が下がる

平均打球速度はMLB平均よりも8km/h速く、平均打球速度150km/h(MLB7位)です。

また2021年と比べると打球角度は16.6度から12.1度に下がり、本塁打が減少した一因になりました。バレル率も22.3%から16.8%に減少しましたがそれでもMLB7位です。

やきゅまる
やきゅまる
やっぱり打球に角度をつけるのは大事だね

12. 打球種類

2021年よりフライ率減少

大谷翔平選手の打球種類(MLB2022年)
大谷翔平選手の打球種類
(MLB2022年)

2018-2020年はMLB平均以下のフライ率20%でしたが、打球角度が上がったことで2021年はフライ率35%と大きく上昇しました。2022年もフライ率30%と高い値ですが2021年からは減少しました。

やきゅまる
やきゅまる
打球角度が下がった影響だね

まとめ

大谷翔平選手の総評
まとめ

①2022年の打撃成績
打率.257→.273(MLB39位)
本塁打46本→34本(MLB11位)
四死球100→77(MLB17位)
三振189→167(MLB16位)
OPS.965→.875(MLB10位)
盗塁26個→11個(MLB38位)

②三振率は減少(30%⇒24%)
③コンタクト能力は上昇
 (ゾーンコンタクト率73.1%→76.9%)
④1塁到達タイムはMLB1位
⑤全項目で左投手の方が成績が悪い
⑥チャンス◎(打率.314、OPS1.213)
⑦超積極打法
 ⇒初球スイング率37.1%(MLB平均29.5%)
⑧初球〇(.344、8本)
⑨右はインロー、左は高め○
⑩チェンジアップに少し苦戦(OPS.609)
⑪球速と成績が比例
⑫夏男
 ⇒8月(打率.317、8本塁打、OPS1.039)
⑬レフト率27.8%と逆方向の打球が増加
⑭平均打球速度150km/h(MLB9位)
⑮打球角度が下がる(16.6→12.1度)
⑯バレル率16.8%(MLB7位)
⑰フライ率減少(35%→30%)