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第89回 【球種分析】ストレートに必要なのはシュート?スライド?(トラックマンデータで検証)

2021年11月22日

検証⑤「シュートするストレートはホップ成分が少ない」

シュート成分別ストレート平均変化量

上図はシュート成分別の変化量の図です。シュート成分が増加すると平均(18cm)付近まではホップ成分は上昇します。

平均(18cm)付近を過ぎるとホップ成分は減少します。

検証⑤の結果「〇」

✔平均まではホップ成分は上昇
✔平均よりシュートすると、ホップ成分は減少

検証⑥「球持ちが悪い投手の方がストレートがシュートする」

シュート成分別リリースポイント(三塁側からの目線)

上図はシュート成分別のリリースポイント(三塁側目線)の図で、右側がホームベースになります。

シュート成分が増加すると、リリースポイントはエクステンションが短く(球持ちが悪く)なり、低くなっています

検証⑥の結果「〇」

✔シュートすると球持ちが悪い

検証⑦「横から投げるほど、ストレートはシュートする」

シュート成分別リリースポイント(捕手目線)

上図はシュート成分別のリリースポイント(捕手目線)の図です。

シュート成分が増加すると、リリースポイントは頭から遠くなり、低くなっています。つまり横投げになっていきます。

検証⑥の結果「〇」

✔シュートすると頭から遠くて低くなる(サイドスローに近づく)

検証⑧「シュートするとゴロが増え、フライが減る」

シュート成分別打球の種類比率

上図はシュート成分別の打球の種類比率です。

シュート成分が増加すると平均(18cm)付近までゴロ率が減り、フライ率が増えます

平均(18cm)付近を過ぎるとゴロ率が増え、フライ率が減ります

検証⑧の結果「〇」

②シュートすると長打が打たれやすい

結論「シュートするよりはスライドした方が良い」

検証結果が「〇」

検証②「シュートすると長打が打たれやすい」
検証⑥「球持ちが悪い投手の方がストレートがシュートする」
検証⑦「横から投げるほど、ストレートはシュートする」
検証⑧「シュートするとゴロが増え、フライが減る」

検証結果が「△」

検証④「シュートするストレートは回転数が多いが、球速が遅い」
検証⑤「シュートするストレートはホップ成分が少ない」

検証結果が「×」

検証①「シュートするストレートは空振率、見逃率が低い」
検証③「平均くらいのボールが一番打たれやすい」

以上のことから逆に言えば、

シュートするストレートを投げるには、「リリースポイントを低く、頭から離して球離れを早くすること」

スライドするストレートを投げるには、「リリースポイントを高く、頭に近づけて球持ちを良くすること」

だと言えます。

シュートするストレートは「安打や長打が打たれやすい球なので、出来るだけシュートしない方が良く、スライドした方が良いと言えます。ただし、左打者にはシュートすると有効そうではあります。

やきゅまる
やっぱり出来ればシュートはしない方が良いんだね