第221回 【有原航平】スプリングトレーニングの投球分析(2022年)
2022年3月26日、ロッキーズ戦に有原航平投手が登板し、2回6安打5失点と3月21日に続いてまたもや苦しい投球でした。その後、マイナーキャンプ降格が発表されました。
今回はそんな「【レンジャーズ】有原航平投手の2022年3月26日の投球分析」を紹介します。
Baseball SavantとFanGraphsのデータを使用します。
1. 球種・投球割合
ストレートが極端に減少
今回はストレート、ツーシーム、スプリット、カットボール、チェンジアップ、スライダーの6球種で、カーブは投げませんでした。
ストレートが8%と少なく、チェンジアップとスライダーが非常に多かったです。
左にストレートを投げず
右にはスライダー、左にはチェンジアップを6割と多かったです。左にはストレートを投げませんでした。
2. 各成績
左には打たれなかった
右には9打数6安打とボコボコに打たれましたが、4打数0安打と左には打たれませんでした。
右にはどの球種も通用せず
左打者にはチェンジアップが有効でしたが、右打者にはどの球種も通用せず、打たれました。
3. リリースポイント
リリース位置が近く、球持ちが良くなる
左図は捕手目線、右図は三塁側から投手を見たリリースポイントです。△はMLB平均のリリースポイントです。
リリース位置は体に近くて低くて、球持ちが約10cm良くなりました。
4. 球速と回転数
平均球速142.8km/h、2059回転
上図は球種別の平均球速と回転数のグラフで、△はMLB平均を表しています。
全球種、MLB平均より平均球速が約8km/h遅く、回転数が100~300回転少ないです。
ストレートの平均球速は142.8km/h、回転数は2059回転です。
2022年は急激に球速低下
平均球速142.8km/hと、昨年やNPB時代に比べて約4km/hも低下しました。回転数も100回転減少しています。
5. 回転軸と変化量
回転軸
上図は捕手側から見た球種別の回転軸の向きで、△はMLB平均を表しています。数値は回転数で、中心から離れるほど回転数が多くなります。
昨年よりスプリットはスライド、チェンジアップは落ちている
上図は捕手側から見た球種別の変化量で、△はMLB平均を表しています。
昨年よりスプリットはシュート成分が少なく、チェンジアップは落差が大きいです。
他の球種は昨年並みの変化量です。
6. コース別
右打者のアウトローに集中
左打者は際どいコースに散らばっていますが、右打者はアウトローに集中しています。そして甘くなった球を痛打されています。
まとめ
①チェンジアップ、スライダーを多投
②左には打たれなかった
③リリース位置が近く、球持ちが良くなる
④平均球速142.8km/h、2059回転
⑤2022年は急激に球速低下
⑥スプリットはシュート成分が少ない
⑦チェンジアップは落差が大きい
⑧右打者のアウトローに集中
今回は「【レンジャーズ】有原航平投手の2022年3月26日の投球分析」を紹介しました。
2022年3月26日、ロッキーズ戦に有原航平投手が登板し、2回6安打5失点と3月21日に続いてまたもや苦しい投球でした。その後、マイナーキャンプ降格が発表されました。
右にはスライダー、左にはチェンジアップを6割と多かく、左にはストレートを投げませんでした。
右には9打数6安打とボコボコに打たれましたが、4打数0安打と左には打たれませんでした。
平均球速142.8km/hと、昨年やNPB時代に比べて約4km/hも低下しました。回転数も2059回転と100回転減少しています。
各球種の変化量は昨年よりスプリットはシュート成分が少なく、チェンジアップは落差が大きいです。
この試合打たれた一番の要因は「球速低下」が考えられ、それを誤魔化すためにストレートの投球が少なかったと考えられます。マイナーでも140km/h後半の球速に戻らないと抑えるのは難しそうです。
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