第282回 【佐々木朗希】今季マリン最低球速ながら9勝目(2022年9月14日投球分析)
2022年9月14日、佐々木朗希投手が本拠地ZOZOマリンでの日本ハム戦に先発。
5回を投げて58球、被安打4、四死球0、奪三振6、1失点の投球内容で9勝目。
先頭打者本塁打を許すなど初回は打たれましたが、その後はフォークとスライダーを多投して日本ハム打線を抑えました。
5回58球で降板したため「アクシデントか?」と騒然としましたが、試合後のインタビューで試合前から5回までと決まっていたみたいです。
今回はそんな「【千葉ロッテ】佐々木朗希投手の投球分析(2022年9月14日)」を紹介します。
使用するデータはスポナビライブのデータです。
1. 球種・投球割合
フォークとスライダーを多投
今回投じたのはストレート、フォーク、スライダー、カーブの4球種です。
ストレートは今季最低の40%で、フォークとスライダーを多投しました。スライダーは4回以降に投球しました。
スライダーは右打者、カーブは左打者のみ
スライダーは5球とも右打者のみ、カーブは左打者のみでした。
2. コース別
ストレートを低めに投球
いつもは高めが多いですが、今回はストレートを低めに投球しました。
フォークは落差が大きく、低めに多く集まっていました。
いつもはアウトローに多いですが、今回はスライダーはインコースへも投球しました。
カーブは1球もゾーン内に決まりませんでした。
低めで三振を多く奪う
フォークが落差が大きく、低めで三振を多く奪いました。
3. 各成績
右打者に打たれた
上図は今回、前回登板までの2022年平均の左右別被OPSです。
今回は被安打、奪三振など、あまり左右差がありませんでした。
左右ともに打たれたのは全て単打でした。
ストライク率79%、ゾーン内率67%
ストライク率79%、ゾーン内率67%と共にキャリアハイで、非常に高かったです。
空振り11個(前回13個、前々回8個)と5回までと考えると多かったです。
いつもより多投したスライダーはストライク率100%、ゾーン内率80%と高く、非常に良かったです。
4. 球速
平均156.0km/h、最高159km/h
ストレートは平均球速156.0km/h、最高球速159km/hでした。
ともに本拠地ZOZOマリンでは今季最低の球速でした。
160km/h超えは0球
ストレートは160km/h超えが23球中0球でした(前回3球、前々回2球)。
最終回に球速アップ
1-4回は156.0km/h前後でしたが、5回に159km/hと最終回に最速でした。
まとめ
①フォーク、スライダーを多投
②スライダーは右打者、カーブは左打者のみ
③ストレートは低めに投球
④ストライク率79%、ゾーン内率67%(キャリアハイ)
⑤空振り11個(前回は9回13個)
⑥最終回に球速アップ
平均球速156.0km/h
最高159km/h
(今季マリン最低球速)
今回は「【千葉ロッテ】佐々木朗希投手の投球分析(2022年9月14日)」を紹介しました。
5回を投げて58球、被安打4、四死球0、奪三振6、1失点の投球内容で9勝目。
ストレートは平均球速156.0km/h、最高球速159km/hと、ともに本拠地ZOZOマリンでは今季最低の球速で、そのストレートを先頭打者にホームランされました。
しかし、その後は
「フォークとスライダーを多投」
「ストレートを低めに投球」
「ストライク率79%、ゾーン内率67%(キャリアハイ)」
と、投球の質は高かったため無失点に抑えました。
試合前から5回までと決まっていたことから、コンディションはかなり良くなかったと考えられます。その中では良い投球だったと思いますし、最終の5回に球速が上がったのは良い兆候だと思います。
今回の投球内容に球速が戻れば、また圧倒的な投球になりそうなので、次回登板が楽しみです。