第212回 【佐々木朗希】自己最速164キロ(2022年3月27日投球分析)
2022年3月27日、佐々木朗希投手が今季初めてとなる楽天戦(楽天生命パーク宮城)に登板しました。
試合開始から5者連続三振の圧巻の投球で、3番浅村選手への初球には自己最速となる164km/hを投じました。
しかし、3回以降は160km/h超えが1球も無く、急に制球が乱れて明らかなボール球を投げるシーンもありました。
3回、6回は先頭の四球などでピンチを作り、得点圏でヒットを打たれて3失点でした。
最終的な投球内容は6回を4安打10奪三振2四球で、3失点の投球内容でした。
今回はそんな「【千葉ロッテ】佐々木朗希投手の投球分析(2022年3月27日)」を紹介します。
使用するデータはスポナビライブのデータです。
1. 球種・投球割合
左打者にスライダーが少なく、フォークが多い
上は2021年、下は2022年3月27日の対左右投球割合です。
今回はストレート、フォーク、スライダー、カーブの4球種で、オープン戦に引き続き、2021年は投げていなかったカーブを2球投げました。
投球割合としては2021年に比べると、対左打者へのスライダーが少なく、左右ともにフォークが多かったです。
2. 各成績
左右ともにほとんど打たれていない
右打者に1安打、左打者に3安打と左右ともにほとんど打たれていません。
得点圏で打たれた
得点圏で被打率.333と打たれました。そのため、4安打しか打たれなかったにもかかわらず、3失点もしてしまいました。
珍しくスライダーが打たれた
今回は7球しか投げなかったスライダーが打たれました。この2安打がどちらも得点圏で打たれて打点になりました。またどちらもど真ん中のスライダーでした。
一方、ジャイロ回転の握りが主になったフォークは空振り率が高く、全く打たれませんでした。
3. 球速
平均157.6km/h、最高164km/h
今回もストレートは平均球速157.6km/h、最高球速164km/hと相変わらずデグロム級でした。
164km/hは166km/hのビエイラ投手、165km/hの大谷投手とコルニエル投手に次ぐ、プロ野球(NPB)4位の球速です。
3回以降は160km/h超えが1球も無かったため、前回のオープン戦(3/18)に比べると平均球速が2km/h遅かったです。
フォークは最速149km/h
ストレートは48球中10球が160km/h超えでした。
フォークとスライダーも全球140km/h以上と高速で、フォークは最速149km/hでした。
カーブは130km/hと最大球速差は34km/hと緩急がつけれていました。
MLBトップで防御率1.08のデグロム投手の球速帯と全球種がほぼ一緒です。
回を重ねると球速低下
今回も回を重ねると球速低下しています。5,6回は初回に比べると4km/h前後低下しています。
4. コース別
左打者のインコースがほぼ無い
たまにストレートがシュートして抜けることが多いこともあり、対左打者に対してインコースがほぼありません。
一方、フォークは低めに集まっています。
打たれたのは真ん中高め付近の球
打たれたのは真ん中のスライダーと高めに浮いたシュート回転のストレートでした。
まとめ
①平均157.6km/h
②最高164km/h
③フォークも最速149km/h
④対左へのスライダーが少なかった
⑤得点圏で打たれた
⑥回を重ねると球速低下
⑦左打者にはほぼアウトコース
⑧打たれたのは真ん中高め付近の球
今回は「【千葉ロッテ】佐々木朗希投手の投球分析(2022年3月27日)」を紹介しました。
試合開始から5者連続三振の圧巻の投球で、3番浅村選手への初球には自己最速となる164km/hを投じました。フォークも最速149km/hと高速でした。
しかし、3回以降は160km/h超えが1球も無く、急に制球が乱れて明らかなボール球を投げるシーンもありました。最終的な投球内容は6回を4安打10奪三振2四球で、3失点の投球内容でした。
3回と6回に数少ない得点圏で打たれ、どちらも真ん中のスライダーでした。
今回も回を重ねると球速低下して、5,6回は初回に比べると4km/h前後低下しています。
数少ない甘いスライダーを打たれたのは仕方ないと思いますが、「急にストレートがシュート回転しながら抜けて制球を乱す」「回を重ねると球速低下」のは今後の課題かもしれません。
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