第212回 【佐々木朗希】自己最速164キロ(2022年3月27日投球分析)

2022年9月26日

2022年3月27日、佐々木朗希投手が今季初めてとなる楽天戦(楽天生命パーク宮城)に登板しました。

試合開始から5者連続三振の圧巻の投球で、3番浅村選手への初球には自己最速となる164km/hを投じました。

しかし、3回以降は160km/h超えが1球も無く、急に制球が乱れて明らかなボール球を投げるシーンもありました。

3回、6回は先頭の四球などでピンチを作り、得点圏でヒットを打たれて3失点でした。

最終的な投球内容は6回4安打10奪三振2四球で、3失点の投球内容でした。

今回はそんな「【千葉ロッテ】佐々木朗希投手の投球分析(2022年3月27日)」を紹介します。

佐々木朗希投手の過去記事一覧

使用するデータはスポナビライブのデータです。

やきゅまる
やきゅまる
164km/hよりも初回の他のボールの方がエグかったね

1. 球種・投球割合

左打者にスライダーが少なく、フォークが多い

佐々木朗希投手の対左右投球割合(2022年3月27日)
佐々木朗希投手の対左右投球割合(2022年3月27日)

上は2021年、下は2022年3月27日の対左右投球割合です。

今回はストレートフォークスライダーカーブ4球種で、オープン戦に引き続き、2021年は投げていなかったカーブを2球投げました。

投球割合としては2021年に比べると、対左打者へのスライダーが少なく、左右ともにフォークが多かったです。

2. 各成績

左右ともにほとんど打たれていない

佐々木朗希投手の対左右成績(2022年3月27日)
佐々木朗希投手の対左右成績(2022年3月27日)

右打者に1安打、左打者に3安打と左右ともにほとんど打たれていません

得点圏で打たれた

佐々木朗希投手の得点圏成績(2022年3月27日)
佐々木朗希投手の得点圏成績(2022年3月27日)

得点圏で被打率.333と打たれました。そのため、4安打しか打たれなかったにもかかわらず、3失点もしてしまいました。

やきゅまる
やきゅまる
数少ないピンチで打たれたね

珍しくスライダーが打たれた

佐々木朗希投手の球種別成績(2022年3月27日)
佐々木朗希投手の球種別成績(2022年3月27日)

今回は7球しか投げなかったスライダーが打たれました。この2安打がどちらも得点圏で打たれて打点になりました。またどちらもど真ん中のスライダーでした。

一方、ジャイロ回転の握りが主になったフォークは空振り率が高く、全く打たれませんでした。

やきゅまる
やきゅまる
3回は打たれて、6回は盗塁、今回は西川選手にやられた感じだね

3. 球速

平均157.6km/h、最高164km/h

佐々木朗希投手の球速(2022年3月27日)
佐々木朗希投手の球速(2022年3月27日)

今回もストレート平均球速157.6km/h最高球速164km/hと相変わらずデグロム級でした。

164km/hは166km/hのビエイラ投手、165km/hの大谷投手とコルニエル投手に次ぐ、プロ野球(NPB)4位の球速です。

3回以降は160km/h超えが1球も無かったため、前回のオープン戦(3/18)に比べると平均球速が2km/h遅かったです。

フォークは最速149km/h

佐々木朗希投手の球速帯(2022年3月27日)
佐々木朗希投手の球速帯(2022年3月27日)

ストレート48球中10球が160km/h超えでした。

フォークスライダーも全球140km/h以上と高速で、フォークは最速149km/hでした。

カーブは130km/hと最大球速差は34km/hと緩急がつけれていました。

MLBトップで防御率1.08のデグロム投手の球速帯と全球種がほぼ一緒です。

回を重ねると球速低下

佐々木朗希投手の回別平均球速(2022年3月27日)
佐々木朗希投手の回別平均球速(2022年3月27日)

今回も回を重ねると球速低下しています。5,6回は初回に比べると4km/h前後低下しています。

やきゅまる
やきゅまる
球速が低下するのは課題だね

4. コース別

左打者のインコースがほぼ無い

佐々木朗希投手のコース別投球数(2022年3月27日)
佐々木朗希投手のコース別投球数(2022年3月27日)

たまにストレートがシュートして抜けることが多いこともあり、対左打者に対してインコースがほぼありません。

一方、フォークは低めに集まっています。

やきゅまる
やきゅまる
スライダーは打たれた真ん中の2球だけ甘かったね、それを逃さなかった楽天の二人が素晴らしい

打たれたのは真ん中高め付近の球

佐々木朗希投手のコース別成績(2022年3月27日)
佐々木朗希投手のコース別成績(2022年3月27日)

打たれたのは真ん中のスライダー高めに浮いたシュート回転のストレートでした。

やきゅまる
やきゅまる
4球とも少し甘い球ではあったね

まとめ

まとめ

①平均157.6km/h
②最高164km/h
③フォークも最速149km/h
④対左へのスライダーが少なかった
⑤得点圏で打たれた
⑥回を重ねると球速低下
⑦左打者にはほぼアウトコース
⑧打たれたのは真ん中高め付近の球

今回は「【千葉ロッテ】佐々木朗希投手の投球分析(2022年3月27日)」を紹介しました。

試合開始から5者連続三振の圧巻の投球で、3番浅村選手への初球には自己最速となる164km/hを投じました。フォークも最速149km/hと高速でした。

しかし、3回以降は160km/h超えが1球も無く、急に制球が乱れて明らかなボール球を投げるシーンもありました。最終的な投球内容は6回4安打10奪三振2四球で、3失点の投球内容でした。

3回と6回に数少ない得点圏で打たれ、どちらも真ん中のスライダーでした。

今回も回を重ねると球速低下して、5,6回は初回に比べると4km/h前後低下しています。

数少ない甘いスライダーを打たれたのは仕方ないと思いますが、「急にストレートがシュート回転しながら抜けて制球を乱す」「回を重ねると球速低下」のは今後の課題かもしれません。

やきゅまる
やきゅまる
よく考えたら高卒3年目投手が6回3失点って、かなり優秀だよね