第62回 【選抜】広島新庄・花田侑樹投手の投球分析(2021年3月23日)
花田侑樹投手は右オーバーハンドから回転が利いたスピンで、MAX145km/hのキレのあるストレートを投げる投手です。打者としても4番を打つ打撃力もあり、50m6.3秒、遠投110mと俊足強肩で、高い身体能力を持っています。
今回は3月23日の上田西との試合での「広島新庄・花田侑樹投手の投球分析」を紹介します。使用しているデータはスポナビライブのデータです。
今回の投球でドラフト上位候補になったと思う
1. 対左右成績
与四死球が0と抜群の制球力でした。ストレートに球威があったので、ストライク先行で勝負出来たからだと思います。
打率、三振を見ると左打者の方が得意としてそうです。
2. 投球割合
花田投手の球種はストレート、フォーク、カットボール、スライダー、カーブの5球種と多彩です。
右打者への変化球はカットボールが中心でスライダーとフォークが少ないです。左打者へはバランス良く投球しています。
カットボールは沈むタイプのボール
回別の投球数を見ると、序盤はストレート中心で、中盤は変化球を増やし、終盤はカットボール中心の投球でした。
初回のストレートは速さとキレがあったので、ストライク10球中の8球が空振り(残り2球もファウル)と圧巻の投球でした。そのため相手に強烈な印象を与えられ、後半の変化球に活きました。その結果、全体として投球数をかなり抑えられています。
3. コース別投球数
投球数が多かったストレート、カットボール、スライダーのコース別投球数です。
右打者のインコースには1球も投げておらず、アウトコース中心の投球でした。このことから制球力が良いことが分かります。
一方、左打者にはアウトコース中心ながら、インハイのボール球を効果的に使えています。また、1球も真ん中に投げていないことが左打者を抑えられた要因と考えられます。
キレのあるストレートがきっちり制球されているね
キレがあるから右打者のインハイを使っても良いと思う