第159回 【阪神】2022年新外国人ウィルカーソン投手の投球分析
11月18日、阪神がドジャース傘下のアーロン・ウィルカーソン投手(32)の獲得調査を進めているという報道がありました。
その後、12月2日に正式に獲得したと発表がありました。年俸65万ドル(約7330万円)で背番号は52に決まりました(金額は推定)。
そのため、今回は「【阪神】2022年新外国人ウィルカーソン投手の投球分析」を紹介します。
データはメジャーで登板した2017年~2019年のBaseball Savantとfangraphsデータを使用します。
基本情報
主に先発
所属球団 | ミルウォーキー・ブルワーズ (2017 – 2019) |
ポジション | 先発 |
投打 | 右投右打 |
生年月日 | 1989年5月24日(32歳) |
身長 | 188 cm |
体重 | 104 kg |
3Aでは成績安定
メジャー1年目の2017年は成績が良いですが、フォームが変わった2018年から成績が悪化しています。
3Aでは安定した成績で、四死球が少なく、奪三振が多いです。
ストレート、チェンジアップ、スライダー、カーブの4球種
持ち球はストレート、チェンジアップ、スライダー、カーブの4球種です。
半分がストレートで、残りは変化球3種をバランスよく投げています。
年によって、そこまで割合は変わってないです。
右にはスライダー、左にはチェンジアップが多い
オーソドックスに右にはスライダー、左にはチェンジアップが多いです。
4球種とも制球出来る
初球、ボール先行、決め球でそれほど変わらないです。
珍しいのはボール先行でも全変化球が投げれることです。普通はボール先行すると制球に自信がある球が多くなるので、全球種の制球に自信がありそうです。
2018年からリリースが変わる
上は2017年、下は2019年のリリースポイントです。
2017年はメジャー平均くらいでしたが、2018年からリリースが約25cmも体から離れています。また球持ちも少し良くなっています。
右打者の方が得意
左打者は被打率.354、被OPS1.040と、かなり打たれています。
右打者は被打率.250、被OPS.782と、左打者に比べると抑えているので、右打者の方が得意にしています。
スライダー、カーブの成績が良い
ストレートとチェンジアップは被OPS.900以上ですが、スライダーとカーブは被OPS.700台なのでまだ成績が良いです。
球速は遅い
平均球速144.1km/hとNPB平均145.5km/hより遅いです。
変化球もメジャー平均より3~7km/hも遅いです。
回転数はストレートはメジャー平均くらい、変化球は200回転くらい少ないです。
伸びのある真っスラ
ストレートの縦変化量45cm、横変化量-8cmです。メジャー平均よりホップ成分が5cm、スライド方向に10cm多いので、伸びのある真っスラ球質です。
チェンジアップは変化量が少なく、カーブはドロップ成分が多いです。
スライダー、カーブはアウトロー
スライダー、カーブが右打者のアウトローに制球されています。
一方、チェンジアップは左打者のアウトローに制球されています。
軌道は似ている
ストレート、スライダー、カーブのピッチトンネルまでの軌道がかなり似ています。
まとめ
①メジャー、3Aでは先発
②2018年からフォームを変えて成績悪化
③ストレート、チェンジアップ、スライダー、カーブの4球種
④四死球が少なく、奪三振が多い
⑤4球種とも制球力高い
⑥右打者の方が得意
⑦平均144.1km/h、2316回転
⑧伸びのある真っスラ
⑨チェンジアップは変化量少ない
⑩カーブのドロップ成分が大きい
⑪軌道は似ている
今回は「【阪神】2022年新外国人ウィルカーソン投手の投球分析」を紹介しました。
メジャーではフォームを変えた2018年から成績が悪化していますが、3Aでは安定した成績です。
球速は遅いですが、伸びのある真っスラと制球力が高い変化球で四死球が少なく、奪三振が多いです。
チェンジアップが落ちるようになれば、課題の左打者の成績も向上しそうです。
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