第153回 【広島】2022年新外国人ターリー投手の投球分析
広島は11月9日、シカゴ・ホワイトソックス傘下3Aで今年プレーしたニック・ターリー投手(32)との契約合意に達したと発表しました。
契約金10万ドル(約1100万円)、年俸65万ドル(約7300万円)。
そのため今回は「【広島】2022年新外国人ターリー投手の投球分析」を紹介します。
データはメジャーで登板した2017年と2020年のBaseball Savantとfangraphsデータを使用します。
基本情報
メジャーでは主にリリーフ
所属球団 | ミネソタ・ツインズ (2017) ピッツバーグ・パイレーツ (2020) 広島東洋カープ (2022 – ) |
ポジション | リリーフ |
投打 | 左投左打 |
生年月日 | 1989年9月11日(32歳) |
身長 | 193 cm |
体重 | 88.5 kg |
2020年は成績が大幅に良化
2017年は大炎上の成績ですが、2020年は打率などの成績が大幅に良化しています。被打率が低く、奪三振率が高い投手そうです。
3Aでも43登板1勝4敗、防御率5.02、被打率.179と低く、43イニングで60三振と高い奪三振率です。
被打率の割に防御率が悪いのは与四死球が多いためだと思います。
ストレート、カーブの2球種
持ち球はストレート、カーブの2球種です。
2017年はチェンジアップも投げていますが、6%なのでほぼ2球種だけと言えます。
投球割合に左右差無し
投球割合に左右差はほぼありません。
2球種とも決め球になる
決め球も左右差が無く、ストレート、カーブがほぼ半分です。
2020年は球持ちが良くなる
2017年はカーブは球持ちが悪く、ストレートはメジャー平均くらいのリリースでした。
2020年はリリースが身体から遠くなり、球持ちが良くなりました。
右打者の方が得意
2020年に左右ともに成績が良化しています。
特に右打者への被打率は.153と低く、OPSもかなり低いです。一方、左打者には与四死球が多いです。
ストレートの成績が大幅改善
球種別に見ると、2020年にストレートの成績が被打率.148、OPS.505と大幅に良化しています。
回転数が多い
2017年はストレートの平均球速150.3km/hでしたが、2020年は平均球速151.6km/hと速くなっています。この平均球速はNPB左腕3位相当の速さで、日本の左腕ではかなり速い投手と言えます。
カーブはメジャー平均くらいの速さです。
ストレート、カーブは回転数が多く、メジャー平均より200回転以上多いです。
変化量が安定
2017年はストレート、カーブともに変化量がバラついていましたが、2020年は変化量が安定しています。
ストレートはメジャー平均並の変化量。
カーブは縦横にかなり変化量が多く、左投手としては横変化量はMLB11位相当、ドロップ成分はMLB5位相当です。
チェンジアップはストレートより少しシュートするぐらいで、ほとんど変化しません。
制球のバラつきが減る
2017年に比べると、2020年はバラつきが減りストライクが多くなっています。ただ、それでもカーブのストライク率は悪く、特に左打者が悪いです。
軌道は似ている
ストレート、チェンジアップ、カーブのピッチトンネルまでの軌道がかなり似ています。
まとめ
①メジャー、3Aではリリーフ
②2020年に成績が良化
③ストレート、カーブの2球種
④投球割合に左右差無し
⑤2球種とも決め球
⑥右打者の方が得意
⑦被打率が低く、奪三振率が高い
⑧2球種とも被打率が低い
⑨平均151.6km/h、2536回転
⑩カーブの変化量が大きい
⑪カーブのストライク率が悪い
⑫軌道は似ている
今回は「【広島】2022年新外国人ターリー投手の投球分析」を紹介しました。
ストレート、カーブの2球種のみですが、ストレートは平均151.6km/hで2536回転、カーブは変化量がかなり大きいです。そのため、被打率はかなり低く、高い奪三振率を誇ります。
しかし、カーブのストライク率が低く、与四死球が多いので防御率は悪いです。特に左打者にその傾向が顕著です。
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