第332回 【佐々木朗希】壮行試合・最速162キロで2回3K(2023年2月25日投球分析)
2023年2月25日、佐々木朗希投手が宮崎での侍ジャパン壮行試合のソフトバンク戦に登板しました。
2回を投げて26球、被安打1、四死球0、奪三振3、無失点の圧巻の内容でした。平均球速160.4km/hと160超えを連発しました。
今回はそんな「佐々木朗投手の投球分析(2023年2月25日)」を紹介します。
1. 球種・投球割合
右打者にスライダーを多投
上が2022年、下が2月25日の対左右投球割合です。
2022年より右打者にスライダーを多投しました。
左打者にフォークが少し多く、カーブは投げませんでした。
今年は右打者へのスライダー、左打者へのフォークがテーマの1つとしているらしいので、それが試合でも試せた感じでした。
2. コース別
左打者の内角ストレート
2022年より左打者の内角ストレートが多かったです。
11月の強化試合はWBC公認球が抜けやすいためシーズン中よりフォークが高めに集まっていましたが、フォークが低めに集まっていました。
ダルビッシュ有投手に握りを教わった横に大きく曲がるスライダーは高めに浮くことがありました。
シュート回転するストレートが少なかった
右打者は2球ともスライダーが結果球でした。
前回とは異なり左打者の内角ストレートがシュート回転することが少なかったです。
3. 対左右成績
左右どちらからも奪三振
左打者4人に対して2奪三振、右打者は2人に対して1奪三振と左右どちらも半分が三振でした。
左打者に安打を打たれましたが、詰まったヒットなので気にしなくて良さそうです。
4. 球種別成績
ボールゾーンのフォークとスライダーを振らせた
左がOPS、右が空振率・見逃率・ファウル率の図です。
ストレートはいつものようにファウル率が高かったです。
フォークとスライダーはゾーン内率38%と0%と非常に低かったです。
全体としてもストライク率58%、ゾーン内35%とかなりボールゾーンの変化球を振らせることが出来ていました。
5. 球速・回転数
平均160.4km/h、最高162km/h
2022年前半戦は平均159.2km/hでMLB先発でも1位相当でしたが、後半戦は疲労の影響なのか平均156.4km/hまで下がっていました。
今日(2023年2月25日)は平均球速は160.4km/h、最高は162km/hで昨年の前半戦以上に球速が出ていました。
フォークとスライダーの球速も出ていた
ストレートは160km/h以上が10球、全球が158km/h以上と安定していました。
11月の強化試合ではフォークは135km/h前後で2022年平均より6km/h以上遅かったですが、今日(2023年2月25日)は平均球速144.4km/hといつものように球速が出ていました。
【2022年平均球速】
フォーク143.4km/h
スライダー141.6km/h
まとめ
①2回3奪三振
⇒特にストレートの球威が良かった
②右打者にスライダーを多投
③左打者の内角直球多投
⇒シュート回転が少なかった
④ボールゾーンのフォークとスライダーを多く振らせた
⑤ストライク率58%とボール球が少し多かった
⑥平均球速160.4km/h、最高162km/h
⑦フォークの平均球速144.4km/h
今回は「佐々木朗投手の投球分析(2023年2月25日)」を紹介しました。
2回を投げて26球、被安打1、四死球0、奪三振3、無失点の圧巻の内容でした。
11月の強化試合での課題や不安材料だった「左打者の内角直球」「フォークが高めに抜ける」が前回練習試合同様に良かったです。
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