第127回 【高校野球】広島新庄・花田侑樹投手の投球分析(2021年8月11日)
8月11日の夏の甲子園での横浜高校戦で、広島新庄のプロ注目右腕・花田侑樹投手(3年)は7回途中5安打無失点と好投しました。
しかし、チームは9回裏にまさかの逆転3ランでサヨナラ負けとなりました。
今回はそんな「広島新庄・花田侑樹投手の投球分析(2021年8月11日)」を紹介します。
使用するデータはスポナビライブのデータです。

1. 対左右成績

被安打数と奪三振から、今回はより左打者を抑えました。また左右関係なく、被安打は全て単打で長打を全く打たれませんでした。
横浜打線は2ストライクからかなり粘っていたにも関わらず、最後の打者まで与四死球が無かったのは素晴らしいと思います。

2. 投球割合
対左右投球割合

花田投手はストレート、フォーク、カットボール、チェンジアップ、スライダー、カーブの6球種を投げました。
カットボールは縦に沈むスラッター系のボールです。
花田投手は左打者にもカットボール、スライダーの投球割合が多いのが特徴的で、左右で投球割合に差があまりありませんでした。
ただ、カーブは左打者に少なく、その分ストレートの割合が多いです。
フォークは2球、チェンジアップは1球のみ左打者に投球しました。

3. コース別
コース別投球数

ストレートも変化球も制球が非常に良く、ストライクゾーンで勝負出来ていました。
特に左打者のインコースにカットボール、スライダーを投げきれているのは、左打者を抑える結果に繋がった最大の要因だと思います。

コース別被安打

右打者にはアウトコース、左打者には高めを打たれました。
コース別奪三振

横浜打線は2ストライクから粘りが凄く、キレのあるストレートでは三振を奪えませんでした。
要所要所で左打者には膝元のスライダーで三振を奪えていました。

4. 球種別成績

やはり投球割合が多かったストレートはヒットを打たれました。ただ長打は打たれてないのでこれで良いと思います。
得意のカットボール、スライダーは打たれてないのは、今後の自信に繋がりそうです。
5. 球速
全球種の球速帯

110~145km/が満遍なく埋まっていることから、緩急を使ったピッチングが出来ています。
ストレートの平均球速は137.5km/h、最高球速は144km/hでした。
走者の有無で差はあまりありませんが、どちらかというと走者有りの方が速いです。これはピンチでギアを上げていたからだと思います。
回別平均球速

ピンチの連続で2回までに40球近くなげていました。そのため3回以降は球速が徐々に低下していきました。
2回に比べると最終回は10km/h近く球速が低下しています。
まとめ
①6球種と多彩
②カットボール、スライダーを左のインコースに投球
③制球力抜群
④平均球速137.5km/h、最高球速144km/h、最低球速128km/h
⑤3回以降は球速低下(7回は平均132km/h)
今回は「 広島新庄・花田侑樹投手の投球分析(2021年8月11日) 」を紹介しました。
キレのあるストレート、変化球で横浜打線を0に抑えました。
特に左打者のインコースへのカットボール、スライダーは素晴らしかったです。
回を重ねる度に球速が低下しましたが、まだまだ細みで体が出来ていないのが原因だと思います。
打者としても素質十分な身体能力があるので、体が出来てくればもっと全体的に良くなりそうです。

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