第133回 【佐々木朗希】フォークの制球力向上(2021年8月28日投球分析)
8月28日の楽天生命パークでの東北凱旋登板となる楽天戦で先発。
5回を83球3安打無失点、5奪三振2四球の投球内容で、プロ初の無失点で今季2勝目。
序盤に制球に苦しんでピンチを作りましたが、長打を打たれなかったのでなんとか無失点に抑えられました。
今回はそんな「佐々木朗希投手のフォークの制球力向上(2021年8月28日投球分析)」を紹介します。
使用するデータはスポナビライブのデータです。過去の佐々木朗希投手の投球分析については下記を参考にして下さい。
1. 対左右成績
左は2021年、右は今回(8月28日)の対左右成績です。
楽天が6人左打者を並べたので、今回は左打者の対戦が多かったです。その左打者から三振を5個も奪いました。
日別投球割合
前回ほどではありませんが、左打者が多かったにも関わらず、今回もスライダーの投球割合が多かったです。そのためストレートの割合が少なかったです。
チェンジアップは投げませんでした。
対左右投球割合
上は2021年、下は今回(8月28日)の対左右投球割合です。
投球割合は右打者はいつもと同じくらいでしたが、左打者にスライダーを多く投げていました。
回別投球数
ピンチを作ったので、 1,2回に球数が多かったです。そのため、今回は5回で交代なのは仕方ないと思います。
投球割合は回毎にそれほど変化は見られません。
3. コース別
コース別投球数
今回はフォークの制球が非常に良かったです。
しっかりベース上で低めに決まっていたので、中々打つのは困難なボールでした。
コース別被安打
打たれたのは全てストレートでした。
コース別奪三振
ストレートとスライダーは高めの球で三振を奪っていました。
フォークは低めのストライクからボールになる球で2個奪いました。
4. 球種別成績
上は2021年、下は今回(8月28日)の球種別成績です。
やはり投球割合が多いストレートを打たれました。3球種でしっかり三振を獲れているのは大きいです。
5. 球速
日別球速
注目の球速は平均球速152.8km/h、最高球速156km/h、最低球速148km/hでした。この平均球速は千賀投手に次いでNPB先発2位相当の球速です。
今までは走者を出すとセットになるため球速が落ちていました。ただ今回は走者の有無で球速差がありませんでした。
全球種の球速帯
上は2021年、下は今回(8月28日)の球速帯です。
今回はストレートの球速が150km台前半で安定していて、フォークも140km/h台前半が多かったです。
スライダーはいつもぐらいでした。
変化球とストレートの間に球速帯の谷間 (145~150km/h) があるので、大谷投手みたいにカットボール(スラッター)を投げれると投球の幅が拡がりそうです。
回別平均球速
やはり球速が回を重ねる度に球速が低下しています。4回までは球速低下は少しでしたが、5回に2km/h以上低下しました。
まとめ
①左打者にもスライダー
②フォークはベース上の低めに集まっていた
③平均球速152.8km/h(NPB先発2位相当)
④最高球速156km/h、最低球速148km/h
⑤4回まで球速維持(5回に低下)
今回は「佐々木朗希投手のフォークの制球力向上(2021年8月28日投球分析))」を紹介しました。
5回まで投げたにも関わらず、平均球速152.8km/hでした。フォークがベース上の低めに決まっていました。
ストレートの球速だけでなく、スライダーとフォークの制球が安定してきたので、無失点に繋がったと思います。後半戦から球速が上がっているので、次回登板では最高球速の更新に期待したいです。
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