第215回 【選抜】大阪桐蔭・前田悠伍投手の投球分析(2022年3月28日)
2022年3月23日、第94回センバツ高校野球大会の準々決勝第四試合は市和歌山0―17大阪桐蔭で、大阪桐蔭が勝利しました。
大阪桐蔭の2年生四天王・前田悠伍(2年)が、最速143km/hのストレートと多彩な変化球で6回86球1安打、1四死球で無失点。
4回から5者連続奪三振など、毎回12奪三振と圧巻の奪三振ショーでした。
今回はそんな「【選抜】大阪桐蔭・前田悠伍翼投手の投球分析(2022年3月28日)」を紹介します。
使用するデータはスポナビライブのデータです。

1. 球種・投球割合
持ち球は5球種

(2022年3月28日)
持ち球はストレート、フォーク、チェンジアップ、スライダー、カーブの5球種です。
ストレートが左右ともに6~7割、フォークは右打者だけに投球しました。
2. 各成績
右打者11人から8奪三振

(2022年3月28日)
左右どちらも圧倒的に抑えました。
ヒットは1本打たれましたが、特に右打者11人から8奪三振と驚異的な奪三振率です。

全変化球のストライクゾーン率50%以上

(2022年3月28日)
全変化球のストライクゾーン率が50%以上と、ゾーン内で勝負していました。
唯一打たれたのはフォークでした。

3. 球速
平均132.8km/h、最高143km/h

(2022年3月28日)
ストレートは平均球速132.8km/h、最高球速143km/hでした。
緩急の使い方が上手いので、球速以上の球威がありました。
走者の有無で球速がほとんど変化が無いことから、セットでも球速低下しない投手です。

緩急○

(2022年3月28日)
ストレートの球速帯は22km/hとかなり大きいです。
これはある程度、力配分を意図的に行っていたからだと考えられます。
6回に球速低下

(2022年3月28日)
5回までは134km/h前後を維持していましたが、6回に126.4km/hまで低下しました。

4. コース別
制球力が高い

(2022年3月28日)
各球種の投球コースには偏りがあり、投げたいコースに投げられていることが分かります。
ど真ん中は2球のみで、甘い球が少なかったです。
またチェンジアップは低めにしっかり集まっています。
コースがはっきりている

(2022年3月28日)
打たれた真ん中のフォーク以外はコースがはっきりしています。
右打者にはアウトコースにストレート、低めに変化球を軸にして、たまにインハイにストレートで緩急とストライクゾーンを上手く使っていました。
左打者にはアウトハイにストレート、インローにチェンジアップを軸にして、たまにアウトローのカーブで緩急とストライクゾーンを上手く使っていました。

まとめ
①ストレート、フォーク、チェンジアップ、スライダー、カーブの5球種
②右打者11人から8奪三振
③全変化球のストライクゾーン率50%以上
④平均132.8km/h、最高143km/h
⑤セットでも球速低下しない
⑥緩急○
⑦6回に126.4km/hまで球速低下
⑧制球力が高く、ピッチデザインが優秀
今回は「【選抜】大阪桐蔭・前田悠伍翼投手の投球分析(2022年3月28日)」を紹介しました。
最速143km/hのストレートと多彩な変化球で、5者連続奪三振など、毎回12奪三振と圧巻の奪三振ショーでした。
持ち球はストレート、フォーク、チェンジアップ、スライダー、カーブの5球種です。
ストレートが左右ともに6~7割、フォークは右打者だけに投球しました。
ストレートは平均球速132.8km/h、最高球速143km/hで、セットでも球速低下は見られません。ただ、5回までは134km/h前後を維持していましたが、6回に126.4km/hまで低下しました。
各球種の投球コースには偏りがあり、投げたいコースに投げられていました。ど真ん中が2球のみで、甘い球がほとんどありませんでした。
高い制球力で、緩急も使ったピッチデザインがしっかりとしていたので、今後球速が上がるとさらに打つのは難しそうです。

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