第293回 【ヤクルト】村上宗隆選手の打撃分析(2022年)
三冠王 | 令和初・史上最年少 |
シーズン40本塁打 | 史上最年少 |
シーズン50本塁打 | 史上最年少 |
シーズン56本塁打 | 日本人最多記録 |
通算150本塁打 | 史上最年少 |
5打席連続本塁打 | 史上初 |
14打席連続出塁 | 球団記録 |
村上宗隆選手は2022年前半は打率が低調でしたが、5月6日、7日の巨人戦で2試合連続満塁本塁打を放つなど本塁打と打点を順調に伸ばしていました。
後半戦が始まるとNPB史上初となる5打席連続本塁打を放つなど打撃が爆発しました。
9月13日の巨人戦では54号、55号を放ち、王貞治選手が持つ日本人選手のプロ野球シーズン最多タイ記録に58年ぶりに並びました。この時点では後半戦36試合で打率.400、22本塁打、OPS1.520という驚異的な活躍でした。
その後はなかなか本塁打が出ませんでしたが、迎えた10月3日の今季最終戦で日本人選手シーズン最多となる56号本塁打を放ち、史上最年少の3冠王を獲得しました。
今回はそんな「【ヤクルト】村上宗隆選手の打撃分析(2022年)」を紹介します。
データは下記のサイトを参考。
1. 年度成績
四死球率・三振率が年々良化
本格的にレギュラーを獲得した2019年は低打率でリーグ最多三振と粗さが目立ちましたが、2020年からは3年連続で「25本塁打」「OPS.950」「10盗塁」以上を達成しました。
2022年の成績は打率.318、56本塁打、134打点、OPS.1.168とキャリアハイの成績で、史上最年少&令和初の三冠王を獲得しました。
2019年からは一塁も守っていましたが、2022年は「三塁」を定位置としました。
一塁の守備は守備範囲が広く、守備総合評価のUZR1000もプラスなことから、守備能力は高いです。
三塁の守備も守備範囲が広いですが、失策が多くUZRもマイナスでした。しかし、年々改善されてきて今季はUZRがプラスに転じました。
2. 対左右成績
対左投手○
対左投手が打率.346、OPS1.205と左投手を得意にしています。
ただ、本塁打率と四死球率は右投手の方が高いです。
3. 得点圏成績
チャンス◎
得点圏が打率.350、OPS1.433とチャンスが大得意です。
本塁打率、三振率、四死球率も得点圏では良化し、四死球率は33%なので「得点圏では3打席に1回は四死球」という驚異的な数字です。
ちなみに満塁では15打数4本塁打21打点なので、成績上は「満塁でも敬遠した方が良い」ことになります。
4. カウント別成績
初球○
打率.442、9本塁打と初球を得意としており、若いカウントとボール先行で打率が高くて本塁打が多いです。
5. コース別成績
苦手なコースが無いローボールヒッター
高めよりも低めの方が成績が良いローボールヒッターです。
アウトコース、インコース共に成績はあまり変わらず、明らかな苦手なコースが無いです。
アウトハイは打率が2割台ですが、本塁打を打っているので苦手では無さそうです。
6. 球種別成績
苦手な球種が無い
※NPB平均が分からなかったのでMLB平均を記述
ほとんどの球種が打率3割以上、OPS.900以上と満遍なく打っています。
フォークとナックルカーブはOPSが低いですが、MLB平均に比べると十分打っています。
以上のことから、村上宗隆選手は明らかな苦手な球種が無いと言えます。
7. 月別成績
9~10月は少し不振
9~10月はOPS.900以下と少し不振に陥りました。
6~8月はOPS.1.000以上と好調で、特に8月は本塁打14本、OPS1.575と脅威的な数字です。
8. 打球方向別成績
広角打法
レフト方向に本塁打18本と広角にホームランを打っています。
ただし、引っ張り率48%でセンター方向への打球が少ないです。
まとめ
①打率.318、56本塁打、OPS.1.168とキャリアハイ
②四死球率・三振率が年々良化
③三塁守備も年々良化
④対左投手○
⑤チャンス◎
⑥初球○
⑦苦手なコースが無いローボールヒッター
⑧苦手な球種が無い
⑨6~8月は大爆発、9~10月は不振
⑩広角打法だが、センター方向の打球が少ない
今回は「【ヤクルト】村上宗隆選手の打撃分析(2022年)」を紹介しました。
2022年の成績は打率.318、56本塁打、134打点、OPS.1.168とキャリアハイの成績で、史上最年少&令和初の三冠王を獲得しました。
苦手なコースや苦手な球種がなく、対左投手も得意なので明らかな弱点が無い打者です。また得点圏にもめちゃくちゃ強いです。
四死球率・三振率や三塁守備が年々良化していてるので、来年もさらなる活躍に期待したいです。
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