第30回 【DeNA】新外国人フェルナンド・ロメロ投手の投球分析
今回は「【DeNA】新外国人フェルナンド・ロメロ投手の投球分析」ということで、
メジャーに在籍していた2018年~2020年Baseball Savantのデータを紹介したいと思います。
1. 基本成績
所属球団 | ミネソタ・ツインズ (2018 – 2019) ⇒横浜DeNAベイスターズ (2021) |
ポジション | リリーフ |
投打 | 右投右打 |
生年月日 | 1994/12/24 |
身長 | 182.9 cm |
体重 | 97.5 kg |
イニングに対して奪三振、与四死球が少し多い。
どちらかというと右打者の方が相性が良い。
18年は先発として11試合に登板し3勝、翌19年はリリーフに転向して15試合に登板した。
2. 投球割合
ロメロ投手がメジャーで投げていたのは、ストレート、ツーシーム、チェンジアップ、スライダーの4球種で、メジャーではオーソドックスな投手である。
第6回 メジャー(MLB)右投手の球種、投球割合
先発の2018年とリリーフの2019年で投球割合が異なる。
2018年はストレート31.1%、ツーシーム32.4%の比率だったが、2019年はストレート6.1%、ツーシーム59.4%の比率になりツーシームを多投するようになった。
右打者にはスライダー、左打者にはチェンジアップの割合が高い。
ただし、2019年は左右関係なく、18個中17個の三振を奪ったスライダーを決め球にしている。
3. コース別投球割合
メジャー平均と比べると、右打者は高めの割合が多い。
第7回 メジャー(MLB)右投手のコース別投球割合
ストレート
ツーシーム
チェンジアップ
スライダー
4. カウント別投球割合
カウント球にストレート、ツーシーム、チェンジアップを使用して、決め球にスライダーを使用している。
左打者にもスライダーを決め球にしているのはメジャー平均とは異なる。
第8回 メジャー(MLB)右投手のカウント別投球割合
5. 被打率・被本塁打
球種別被打率
全球種左右の被打率の差があまりないが、やや右打者の被打率が低い。
ツーシームは投球の軸にしているが、被打率が高い。
スライダーは被打率が低く、決め球として有効である。
コース別被打率
右打者は高めと低めのボールゾーンの被打率が低い。
左打者は低めの被打率が低い。
第9回 メジャー(MLB)右投手のコース別被打率、被本塁打
コース別被本塁打
左打者の方が被弾している。
6. 球速・回転数
ストレートとツーシームはメジャー平均よりも球速が速く、平均回転数が少ない。
チェンジアップとスライダーはメジャー平均よりも球速が速く、平均回転数は同じくらい。
第10回 メジャー(MLB)右投手の平均球速・平均回転数
7. 平均リリースポイント・変化量
平均リリースポイント
リリースポイントはメジャー平均よりも低く、頭より遠い。
エクステンションはかなり球離れが速い。
第11回 メジャー(MLB)右投手の平均リリースポイント・平均変化量
変化量
全球種メジャー平均よりもシュート成分が強く、ホップ成分が少ない。
第11回 メジャー(MLB)右投手の平均リリースポイント・平均変化量
8. 軌道
トンネルポイントで球種ごとに少し差異がある。
第12回 メジャー(MLB)右投手の軌道シミュレーション
9. 打球の種類比率・リスク管理
スライダーの空振り三振率が高く、見逃し三振も獲れている。
第13回 メジャー(MLB)右投手の打球種類比率・リスク管理
10. まとめ
利き手 | 右 |
年齢 | 26 |
球種の豊富さ | [usr 3 size=20 img="06.png"] |
制球力 | [usr 2 size=20 img="06.png"] |
球速 | [usr 4.5 size=20 img="06.png"] |
奪三振能力 | [usr 4 size=20 img="06.png"] |
ピッチトンネル | [usr 2 size=20 img="06.png"] |
ストレート | [usr 4 size=20] |
ツーシーム | [usr 2 size=20] |
チェンジアップ | [usr 2 size=20] |
スライダー | [usr 4 size=20] |
対左打者 | [usr 2 size=20 img="05.png"] |
リリース近さ | [usr 1 size=20 img="05.png"] |
リリース高さ | [usr 2 size=20 img="05.png"] |
球持ち | [usr 1 size=20 img="05.png"] |
平均球速が速いですが、横からの軌道でホップ成分が少ないことから、左右の高速変化で勝負する投手と言えそうです。
シュート成分が大きく、高速なのでツーシームは右打者には有効だと思います。
ただ左打者にはツーシーム、スライダーをコースに投げ切る制球力が無いので厳しいかもしれません。
どちらかというと右打者に対して活躍しそうです。
・イニングに対して奪三振、与四死球が少し多い
・18年は先発として11試合に登板し3勝、翌19年はリリーフに転向して15試合に登板
・ストレート、ツーシーム、チェンジアップ、スライダーの4球種
・2019年はツーシームを多投するようになった
・カウント球にストレート、ツーシームを使用して、決め球にスライダーを使用
・全球種左右の被打率の差があまりないが、やや右打者の被打率が低い
・ツーシームは投球の軸にしているが、被打率が高い
・スライダーは被打率が低く、決め球として有効
・ストレートとツーシームは球速が速く、平均回転数が少ない
・チェンジアップとスライダーは球速が速い
・リリースポイントはメジャー平均よりも低く、頭より遠い
・エクステンションはかなり球離れが速い
・全球種シュート成分が強く、ホップ成分が少ない
・トンネルポイントで球種ごとに少し差異がある