第70回 【MLB】ダルビッシュ有投手はチェンジアップを投げていない?

2021年11月22日

ダルビッシュ有投手の投球分析をしようと思ったんですが、その前にチェンジアップについて考察したので紹介します。

使用するのは2020年のBaseball Savantのトラックマンデータです。

ちなみに2021年のスプリングトレーニングでは、今まで投げられなかった81マイル(約130キロ)の遅いチェンジアップを投げているみたいです。

やきゅまる
やきゅまる
遅いチェンジアップでまた投球の幅が広がるね

1. チェンジアップを2020年は投げていない?

2020年はチェンジアップを投げていない?
2020年はチェンジアップを投げていない?

上の図のようにトラックマンデータの球種の分類では、ダルビッシュ投手の球種は7球種です。その7球種の中にスプリットはありますが、チェンジアップはありませんでした。

ダルビッシュ投手は2020年にチェンジアップを投げていなかったのでしょうか?

2. 本人はチェンジアップを投げたと発言

ダルビッシュ投手本人が2020年9月4日の試合で「チェンジアップを多投した」と発言しています。このことから「チェンジアップを投げたけど、トラックマンデータで他の球種と判断された」と考えられます。

また本人曰く、ダルビッシュ投手のチェンジアップは「90マイル(144.8km/h)くらい」だそうです。これはメジャー平均の137km/hと比べてもかなり高速であることが分かります。

これらの情報から今回は次のような仮説を考えました。

3. スプリットと判断された中にチェンジアップが混ざっている?

2020年のダルビッシュ投手とメジャー平均の変化量

上の図は2020年のダルビッシュ投手とメジャー平均の変化量の図です。

スプリットの変化量に注目すると、2グループに分かれているのが分かります。片方のグループはほぼツーシームと同じ変化をしており、こちらがチェンジアップだと考えられます。

やきゅまる
やきゅまる
チェンジアップはツーシームと似た変化をすることが多いからね

4. 発言と整合性も取れる

ダルビッシュ投手のチェンジアップについての発言と特徴をまとめると次の3つです。

発言と特徴のまとめ

①2020年9月4日の試合で多投
②90マイル(144.8km/h)くらい
③左打者への投球割合が多い

①2020年9月4日の試合で多投
仮説の通り、分類したチェンジアップは年間45球でした。その45球中、2020年9月4日の試合で投じられたのは14球と年間の約1/3にもなります。このことから、発言と整合性が取れています。 

②90マイル(144.8km/h)くらい
仮説の通り、分類したチェンジアップの平均球速は約90マイル(144.3km/h)と、発言と整合性が取れています。

③左打者への投球割合が多い
仮説の通り、分類したチェンジアップは右打者に8球、左打者に37球でした。左打者への投球割合が多く、整合性が取れています。

5. 結論

今回、「ダルビッシュ投手は2020年はチェンジアップを投げていないのか?」を検証しました。結論としては、「スプリットと判断された中にチェンジアップが混ざっていた」と考えられ、変化量でスプリットとチェンジアップを分類することが出来ました。

説明アナ
説明アナ
ダルビッシュ投手は多球種すぎてデータ分析が難しいね
やきゅまる
やきゅまる
もしかしたらスプリームも混ざっているかもね