第72回 【ダルビッシュ有】2020年の投球分析
目次
10. 打球の種類比率・リスク管理
打球の種類比率
浮き上がるストレート、ハードカッターはポップフライ率がメジャー平均より高く、それ以外はゴロ率が高いです。
リスク管理
全球種の空振り三振率が高いですが、特にストレートの三振率が50%以上と非常に高いです。一般的にはストレートの三振率は低いものですが、スラッターの投球割合が多く、シュート成分とホップ成分が上昇したことによる結果と考えられます。
謎のソフトカッターはそのストレート以上の三振率です。
11. 空振り率・見逃し率
右打者にはストレート、ソフトカッター、スプリット、ハードカッター、スライダーの空振り率が高い。
左打者にはカーブ、ナックルカーブの空振り率が高いです。意外と左打者のチェンジアップは空振り率がメジャー平均並で、そこまで高くありませんでした。
奪三振は基本的には全球種で三振が獲れています。右打者にはストレート、ソフトカッター、スライダーの割合が高く、左打者にはストレート、ツーシーム、スラッター、ナックルカーブの割合が高いです。
12. まとめ
長所
①10球種と多彩でメジャートップレベル
②10球種が決め球になる
③球種間の軌道が似ている
④理に叶った投球をしている
今回はダルビッシュ投手の投球分析を紹介しました。
球種は10球種と多く、全球種が決め球になるくらいレベルが高いです。また、球種が多いだけでなく、球種間の軌道も似ていて、球種の特徴を活かした投球もしています。
今年はさらにツーシーム、スプリット、チェンジアップが改良されているみたいなので、明日の開幕戦のデータを見るのが楽しみです。
データの前に、そもそも投球を見るのが楽しみ