第72回 【ダルビッシュ有】2020年の投球分析
目次
明日2度目の開幕投手が濃厚なダルビッシュ投手。今回はダルビッシュ投手の投球を分析したので、 2020年Baseball Savantのトラックマンデータを紹介したいと思います。チェンジアップとカットボールについては過去記事を参考にして下さい。
今年こそサイヤング賞を獲って欲しい
1. 基本成績
2019年と比較すると、「与四死球率が3.4→2.0」「左打者の被打率が.243→.211」に減少したことが飛躍した大きな要因と考えられます。
2. 投球割合
ダルビッシュ投手の球種は分類出来たものを含め、全部で10球種です。この中にはスローカーブとスプリームを含んでいませんので、本当は12球種は投げていると考えられますが、今回は10球種で話を進めます。
ダルビッシュ投手の投球割合の最大の特徴はスラッターがストレートより投球割合が多いことです。これは他の投手には見られないことです。
左右差では、左打者の時はストレートの投球割合が減り、ツーシーム、チェンジアップ、ナックルカーブの投球割合が増えています。特にナックルカーブは2019年に改良したのが左打者にかなり効果的で、被打率が向上した一番の要因かもしれません。
球種多すぎ
3. コース別投球割合
ダルビッシュ投手は左右関係なく、ベースの右下への投球割合が多いです。また、その左上のボールゾーンへの投球割合も多く、対角線上を上手く使っている印象です。
4. カウント別投球割合
やはり最大の特徴はスラッターをカウント球に使用していることです。特にボールが先行するとスラッターの投球割合が高く、制球に一番自信を持っていることが分かります。
あと特徴的なのは2ストライクでのカラフルさです。これは10球種全てが決め球に使われていることを意味しています。打者が三振するのも納得です。
ボールが先行した時、ストレートの割合が減る投手は珍しいね
100マイル近いストレートを投げる投手では初めて見た
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