第100回 【球種分析】ナックルは本当に無回転でランダム変化なのか?(トラックマンデータで検証)
7. ナックルボーラーの投球割合は8~9割がナックル
上図は「ディッキー投手」「ライト投手」の投球割合です。
「ディッキー投手」は86%、「ライト投手」は88%がナックルまたはスローナックルでした。
8. ナックルボーラーのリリースは独特
上図は「ディッキー投手」「ライト投手」のリリースポイントです。
2人ともナックルだけだなく、全球種のリリースポイントが頭にかなり近く、球離れが早いです。
9. ナックルの軌道
上図は「ディッキー投手」「ライト投手」の軌道です。ナックルの軌道は平均で、青色の点線までランダムで変化します。
メジャー平均のストレートと比べると、ナックルの軌道はかなり離れていて独特です。
10. まとめ
①ナックルボーラーは絶滅危惧種
②ナックルは広範囲にランダム変化
③ナックルの回転数はほぼ測定不能
④回転があるとストレートやツーシームに近い変化
⑥ナックルの投球割合は8~9割
⑦ナックルボーラーのリリース、軌道は独特
今回は「ナックルの球種分析」を紹介しました。
予想以上にナックルは広範囲にランダム変化していて、特にストレート並みに伸びることがあるのが意外でした。
トラックマンでは回転数がほぼ測定不能だったのは残念です。
ナックルのリリースと軌道は独特なので、もしナックルを投げたい人は普段とは違うフォームで練習する必要がありそうです。
11.おまけ:映像では無回転
オリオールズのミッキー・ジャニス選手が6日(日本時間5日)のタイガース戦で投じたナックルを右側から追った映像です。ボールは無回転。くっきり映った縫い目も、ほとんど位置が変わっていないのが分かります。
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