第288回 【楽天】2023年新外国人マイケル・フランコ選手の打撃分析
2022年10月12日、楽天が新外国人選手として元ナショナルズでFAのマイケル・フランコ選手(30)を獲得調査していると複数の報道機関で報道されました。
その後、12月1日に楽天が正式に獲得したと発表しました。
今回はそんな「【楽天】2023年新外国人マイケル・フランコ選手の打撃分析」を紹介します。
使用するデータはBaseball SavantとFanGraphsです。
1. 基本情報
右の大砲候補
所属球団 | フィラデルフィア・フィリーズ (2014 – 2019) カンザスシティ・ロイヤルズ (2020) ボルチモア・オリオールズ (2021) ワシントン・ナショナルズ (2022) |
ポジション | 三塁手、一塁手 |
投打 | 右投右打 |
生年月日 | 1992年8月26日(30歳) |
身長 | 185.4 cm |
体重 | 97.5 kg |
2. 年度成績
3Aでは本塁打を安定して打っている
MLB通算で打率.244、130本塁打、OPS.707で、3A通算で打率.268、22本塁打、OPS.752です。MLBで3シーズン連続で20本以上を記録したこともあります。
打撃の特徴は「コンタクト能力が低い」「長打力が高い」「四死球が非常に少ない」「三振が非常に少ない」などが挙げられます。
守備はメインが三塁、サブポジとして一塁を守った経験があります。成績を見る限りは失策は少なく、守備範囲が狭いタイプと考えられ、一塁の方が得意そうです。
走力は「1塁までの到達タイム」や「スプリングトレーニング」の両方で平均以下の数字なので、走力は平均以下と考えられます。
3. 対左右成績
対右投手の方がやや得意
対右投手のOPS.712とMLB平均以上で、右投手をやや得意としています。
ただし、そこまで成績に左右差が無いです。
4. 得点圏成績
チャンスはやや得意
得点圏ではOPS.754と、チャンスはやや得意です。
5. カウント別成績
初球〇
明らかに初球やボール先行での成績が良いです。
また初球の打数が多いことから分かるように、初球スイング率が33.4%(MLB平均29.5%)と積極的に振ってくるタイプです。
6. コース別成績
ハイボールヒッター
左右ともにハイボール、特にアウトハイが得意です。
一方、アウトローは苦手です。
7. 球種別成績
苦手球種なし
どの球種もOPSがMLB平均くらいで、苦手な球種が無さそうです。
一方、OPS.783とカーブが1番得意そうです。
また上のグラフにありませんが、打率.289、OPS.788と150km/h以上の速い球が得意です。
8. 打球方向別成績
プルヒッター
打球の42%、ホームランも76%がレフト方向であることから、かなりのプルヒッターです。
9. 打球種類成績
ポップフライ多い
ポップフライが11%と非常に多く、ラインドライブとフライの比率が低いことから、コンタクト能力が低そうです。
10. 打球速度・角度
打球速度が速い
打球速度はMLB中央値より速いです。特にMAX打球速度は180km/h以上とMLB上位クラスです。
一方、打球角度は低く、コンタクト能力も低いため、打球速度の割にバレル率6.1%と低いです。
まとめ
①MLB通算.244、130本、OPS.707
②四死球が非常に少ない
③三振が非常に少ない
④三塁、一塁
⑤守備範囲が狭いが、失策少ない
⑥走力は平均以下
⑦チャンスはやや得意
⑧初球スイング率高い
⑨初球〇
⑩ハイボールヒッター
⑪アウトロー✕
⑫苦手球種無し
⑬速球○
⑭超プルヒッター
⑮打球速度○
今回は「【楽天】2023年新外国人マイケル・フランコ選手の打撃分析」を紹介しました。
MLB通算で打率.244、130本塁打、OPS.707で、3A通算で打率.268、22本塁打、OPS.752です。MLBで3シーズン連続で20本以上を記録したこともあります。
守備はメインが三塁、サブポジとして一塁を守った経験があります。成績を見る限りは失策は少なく、守備範囲が狭いタイプと考えられ、一塁の方が得意そうです。走力は平均以下と考えられます。
打撃の特徴は「コンタクト能力が低い」「長打力が高い」「ハイボールヒッター」「四死球が非常に少ない」「三振が非常に少ない」などが挙げられ、苦手な球種が無くて、初球から積極的なプルヒッターです。
ディスカッション
コメント一覧
選球眼の項目をできれは入れてほしいですね。ボールゾーンスイング率が高い打者低い打者などは結構参考になると思いますので。冒頭で選球眼✕とありますが、悪いにも程度というかレベルがありますからその辺を数値で表すと読者に伝わりやすいのではないでしょうか。
コメントありがとうございます。
仰る通りですね。今後の参考にさせて頂きます。
ちなみにフランコ選手はボール球スイング率が昨年38.5%(NPB平均30.3%)でしたので選球眼×にしました。
ただ開幕戦は非常に選球眼が良かったですね。