第36回 【西武】新外国人マット・ダーモディ投手の投球分析
今回は「【西武】新外国人マット・ダーモディ投手の投球分析」ということで、
メジャーに在籍していた2016~2020年Baseball Savantのトラックマンデータを紹介したいと思います。
1. 基本成績
所属球団 | トロント・ブルージェイズ (2016-2017) シカゴ・カブス (2020) 埼玉西武ライオンズ(2021) |
ポジション | リリーフ・先発 |
投打 | 左投右打 |
生年月日 | 1990/7/4 |
身長 | 195.6 cm |
体重 | 86.2 kg |
イニングに対して奪三振は少し多く、四死球は平均的。
左打者の被打率が少し低い。
2. 投球割合
ダーモディ投手がメジャーで投げていたのは、ストレート、ツーシーム、チェンジアップ、スライダー、カーブの5球種である。
チェンジアップとカーブは投球割合が少ないので、ストレート、ツーシーム、スライダーの実質3球種である。
右打者にはツーシーム、左打者にはスライダーの割合が高くなる。
メジャー平均と比べると、ツーシームとスライダーの割合が高い。
第15回 【メジャー(MLB)左投手】球種・投球割合
3. コース別投球割合
メジャー平均と比べると、右打者はメジャー平均と同じくらい。左打者にはアウトローの割合が高い。
第16回 【メジャー(MLB)左投手】コース別投球割合
右打者には、インコースにストレートとスライダー、アウトコースにツーシーム。
左打者には、インコースにツーシーム、アウトコースにストレートとスライダーを投げている。
ストレート
ツーシーム
チェンジアップ
スライダー
カーブ
4. カウント別投球割合
カウント球にストレート、ツーシームを使用して、決め球にスライダーを使用している。
ただし、それほど明らかにカウント球と決め球がはっきり分かれてはいない。
また右打者にはチェンジアップで緩急をつけている。
2020年は球数が少ないが、組み立てにやや変化が見られ、チェンジアップの投球割合が増えた。
右打者にもスライダーを決め球にしているのはメジャー平均とは異なる。
第17回 【メジャー(MLB)左投手】カウント別投球割合
5. 被打率・被本塁打
球種別被打率
右打者にはチェンジアップ、スライダーの被打率が低い。
左打者にはストレート、ツーシーム、スライダーの被打率が低い。
右打者にはチェンジアップをもう少し投げると良さそう
コース別被打率
右打者はインハイ、インロー、アウトローの被打率が低い。
左打者はアウトローの被打率が低い。
第18回 【メジャー(MLB)左投手】コース別被打率・被本塁打
コース別被本塁打
6本中5本が右打者の被弾。
6. 球速・回転数
ストレート、ツーシームは球速も回転数もメジャー平均くらい。
スライダー、カーブ、チェンジアップはメジャー平均よりも球速が速い。
第19回 【メジャー(MLB)左投手】平均球速・平均回転数
7. 平均リリースポイント・変化量
平均リリースポイント
リリースポイントはメジャー平均よりも高く、頭より遠い。
エクステンションは平均並み。
第20回 【メジャー(MLB)左投手】平均リリースポイント・平均変化量
変化量
メジャー平均よりもストレートはシュート成分が少なく、カットボール気味。
ツーシームとチェンジアップはホップ成分が多く、ほぼシュート。
スライダーはホップ成分が多く、横に少し曲がる高速スライダー。
第21回 【メジャー(MLB)左投手】軌道シミュレーション
8. 軌道
ストレートとスライダーの軌道が似ている。
ツーシームとチェンジアップの軌道が似ている。
9. 打球の種類比率・リスク管理
スライダーの空振り率がかなり高い。
第22回 【メジャー(MLB)左投手】打球種類比率・リスク管理
10. まとめ
利き手 | 左 |
年齢 | 30 |
球種の豊富さ | [usr 2 size=20 img="06.png"] |
制球力 | [usr 2 size=20 img="06.png"] |
球速 | [usr 4 size=20 img="06.png"] |
奪三振能力 | [usr 3 size=20 img="06.png"] |
ピッチトンネル | [usr 4 size=20 img="06.png"] |
ストレート | [usr 3 size=20] |
ツーシーム | [usr 2 size=20] |
チェンジアップ | [usr 2 size=20] |
スライダー | [usr 4 size=20] |
カーブ | [usr 1 size=20] |
対左打者 | [usr 4 size=20 img="05.png"] |
リリース近さ | [usr 4 size=20 img="05.png"] |
リリース高さ | [usr 5 size=20 img="05.png"] |
球持ち | [usr 3 size=20 img="05.png"] |
ストレート、ツーシーム、スライダーを中心とした横の変化で勝負する投手。
ストレートはカットボール気味、ツーシームはシュート気味、スライダーは横に曲がる高速スライダーであまり縦の変化はないです。
対左打者には3球種とも良く抑えていて、左打者には活躍する可能性は高いです。
ただ渡辺GMは「左の先発投手として期待しています」とコメントしているので、先発としては対右打者への対策を考えた方が良いと思います。
対右打者へのカギとなりそうなのはチェンジアップです。2020年から投球割合が増えていて、ツーシームと軌道が似ていてるので期待が持てます。
・奪三振は少し多く、四死球は平均的
・ストレート、ツーシーム、スライダーの実質3球種
・右打者にはツーシーム、左打者にはスライダーの割合が高くなる
・左打者にはアウトローの割合が高い
・2020年は球数が少ないがチェンジアップの投球割合が増えた
・カウント球にストレート、ツーシーム、決め球にスライダーを使用
・右打者にはチェンジアップ、スライダーの被打率が低い
・左打者にはストレート、ツーシーム、スライダーの被打率が低い
・右打者はインハイ、インロー、アウトローの被打率が低い
・左打者はアウトローの被打率が低い
・被本塁打は6本中5本が右打者の被弾
・ストレート、ツーシームは球速も回転数もメジャー平均くらい
・スライダー、カーブ、チェンジアップはメジャー平均よりも球速が速い
・リリースポイントはメジャー平均よりも高く、頭より遠い
・エクステンションは平均的
・ストレートはシュート成分が少なく、カットボール気味
・ツーシームとチェンジアップはホップ成分が多く、ほぼシュート
・スライダーはホップ成分が多く、横に少し曲がる高速スライダー
・ストレートとスライダーの軌道が似ている
・ツーシームとチェンジアップの軌道が似ている