第77回 【有原航平】ストレートを投げていない?(2021年4月3日投球分析)

2023年2月9日

7. チェンジアップの落差が大きい

有原投手の変化量
有原投手の変化量

メジャー平均に比べると、ストレートは15cm以上シュートしていて、チェンジアップは落差が大きいです。
ツーシーム、カットボールは変化量が小さいです。

やきゅまる
やきゅまる
ストレートはほぼシュートだね

8. 空振率は低め

有原投手の空振率
有原投手の空振率

空振りを奪ったのはカットボール、チェンジアップ、スライダーのみで、メジャー平均を超えたのはチェンジアップだけでした。打たせて取るピッチングが持ち味ですが、スプリットの投球割合を増やして空振り率をもう少し上げた方が打者の脅威になるかもしれません。

9. リリースポイント

有原投手のリリースポイント
有原投手のリリースポイント

リリースポイントはメジャー平均よりも30cmも頭から離れています

エクステンションは10cmほど長く、球持ちが良い投手と言えます。

やきゅまる
やきゅまる
メジャー平均からはかなり逸脱したリリースポイント

10. 全球種の軌道が非常に良い

有原投手の軌道
有原投手の軌道

「ストレートとスプリット」「ツーシームとチェンジアップ」「カットボールとスライダー」の軌道が非常に似ていて、偽装しやすいです。また、「ストレート、スプリット、ツーシーム、チェンジアップ」の4球種は特にトンネルポイントでの差が小さいので、打者はかなり凡打の山を築きそうです。

さらにカーブは目線とタイミングを外す良いアクセントになっています。

やきゅまる
やきゅまる
球種が豊富な上にバランスが非常に良い

11. やっぱり制球力が良い

有原投手のベース上の位置
有原投手のベース上の位置

全体的に明らかなボール球が少なく、ストライクゾーン近くに投げられおり、かなり制球されています。ストライクゾーンへの投球率が56%でストライクゾーンで勝負出来ています

特徴的なのはツーシームはベースの左半分、ストレートはベースの右半分にしか投げていないことです。

ストレートのストライクゾーン内の投球がコースではなく、真ん中に集まっているためヒットを打たれました。その点を次戦で修正出来るかが課題と言えそうです。

やきゅまる
やきゅまる
制球の良い有原投手なら次戦はしっかり修正しそう

12. まとめ

まとめ

①7球種と多彩
②ストレートはほぼシュート
③チェンジアップは落差が大きい
④各球種の軌道が似ている
⑤制球力が良い

今回は「有原航平投手の2021年4月3日投球分析」を紹介しました。

当たり前のようにメジャー球に対応して、7球種を投げているのは凄い適応能力だと思います。

今回のデータでは有原投手の長所である球種の多彩さ、見極めづらさ、制球力がデータ上でも表われていました。あとはスプリットの投球割合が増えてくると三振も多く獲れて、かなりの活躍も期待出来そうです。

今日の投球も楽しみです。

やきゅまる
やきゅまる
メジャー初登板でこれだけの投球が出来るのは凄いと思う