第432回 【DeNA】2024年新外国人アンドレ・ジャクソン投手の投球分析
![アンドレ・ジャクソン投手の総評](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2023/12/アンドレ・ジャクソン投手の総評-1.png)
2023年12月22日、横浜DeNAベイスターズがパイレーツでプレーしていたアンドレ・ジャクソン(Andre Jackson)選手(27)を獲得調査していると報道されました。
2024年1月12日、正式に獲得が発表されました。
ジャクソン投手の特徴としては、ホップ成分が大きいシュートライズなストレートが武器の先発時でも平均152km/hの球速を維持する投手です。
今回はそんな「【DeNA】2024年新外国人アンドレ・ジャクソン投手の投球分析」を紹介します。
Baseball SavantとFanGraphsのデータを使用します。
1. 基本情報・年度別成績
今季終盤はMLBでも先発登板
所属球団 | ロサンゼルス・ドジャース (2021 – 2023) ピッツバーグ・パイレーツ (2023) |
ポジション | 先発、リリーフ |
投打 | 右投右打 |
生年月日 | 1996年5月1日(27歳) |
身長 | 190.5 cm |
体重 | 95.3 kg |
3AよりMLBの方が成績良い
![アンドレ・ジャクソン投手の年度別成績](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2023/12/アンドレ・ジャクソン投手の年度別成績.png)
MLB通算で26試合に登板して防御率4.25、被打率.229、奪三振率8.3、与四死球率3.7です。
3A通算では43試合に登板して防御率5.07、被打率.235、奪三振率9.2、与四死球率6.0でした。
MLBの方が成績が良いです。
投手としての特徴は「被打率が低い」「対ピンチに弱い」「ホップ成分が大きいシュートライズなストレート」「チェンジアップの投球が多い」などがあげられます。
![やきゅまる](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2021/01/character_sports_baseball.png)
フライボーラー
![アンドレ・ジャクソン投手の被打球種類(MLB2021-2023年)](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2023/12/アンドレ・ジャクソン投手の被打球種類(MLB2021-2023年).png)
(MLB2021-2023年)
![アンドレ・ジャクソン投手の球種別被打球種類(MLB2021-2023年)](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2023/12/アンドレ・ジャクソン投手の球種別被打球種類(MLB2021-2023年).png)
(MLB2021-2023年)
MLB通算のフライ率31%(MLB平均23%)はフライボーラーです。
ただしカーブはゴロ率が高いです。
2. 球種・投球割合
4球種
![アンドレ・ジャクソン投手の年別球種割合(MLB2021-2023年)](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2023/12/アンドレ・ジャクソン投手の年別球種割合(MLB2021-2023年).png)
(MLB2021-2023年)
持ち球はストレート、チェンジアップ、スライダー、カーブの4球種です。
チェンジアップが多いのが特徴的です。
![やきゅまる](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2021/01/character_sports_baseball.png)
右にスライダー、左にカーブを多投
![アンドレ・ジャクソン投手の左右球種割合(MLB2021-2023年)](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2023/12/アンドレ・ジャクソン投手の左右球種割合(MLB2021-2023年).png)
(MLB2021-2023年)
上図は左右別投球割合で、色が球種を表しています。
右打者にはスライダー、左打者にはカーブの比率が高いですがほとんど左右差がありません。
![やきゅまる](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2021/01/character_sports_baseball.png)
3. カウント別
チェンジアップ、カーブが決め球
![アンドレ・ジャクソン投手のカウント別球種割合(MLB2021-2023年)](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2023/12/アンドレ・ジャクソン投手のカウント別球種割合(MLB2021-2023年).png)
(MLB2021-2023年)
チェンジアップ、カーブが決め球での比率が上昇しています。
ただ初球と決め球の比率が大きく変わらないです。
![やきゅまる](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2021/01/character_sports_baseball.png)
4. コース
各球種の空振りを奪えるコースが決まってる
![アンドレ・ジャクソン投手の投球コース(MLB2021-2023年)](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2023/12/アンドレ・ジャクソン投手の投球コース(MLB2021-2023年).png)
(MLB2021-2023年)
上図は球種ごとのベース上の位置です。
各球種の空振りを奪えるコースが決まってます。
ストレートは高め
チェンジアップは右ゾーン内、左アウトロー
スライダーは右アウト
カーブは低めへの投球が多くて空振りも奪っています。
![やきゅまる](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2021/01/character_sports_baseball.png)
右の低め○、左インロー○
![アンドレ・ジャクソン投手のコース別成績(MLB2021-2023年)](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2023/12/アンドレ・ジャクソン投手のコース別成績(MLB2021-2023年).png)
(MLB2021-2023年)
右打者の低め、左打者のインローの成績が良いです。
![やきゅまる](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2021/01/character_sports_baseball.png)
5. 対左右成績
対左打者○
![アンドレ・ジャクソン投手の対左右成績(MLB2021-2023年)](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2023/12/アンドレ・ジャクソン投手の対左右成績(MLB2021-2023年).png)
(MLB2021-2023年)
被OPSは右が.770、左が.635と左打者が得意です。
![やきゅまる](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2021/01/character_sports_baseball.png)
6. 得点圏成績
対ピンチ×
![アンドレ・ジャクソン投手の得点圏成績(MLB2021-2023年)](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2023/12/アンドレ・ジャクソン投手の得点圏成績(MLB2021-2023年).png)
(MLB2021-2023年)
得点圏の被打率.328、被OPS.963と対ピンチにかなり弱いです。
得点圏では特に与四死球率が上昇、球速低下と自分の投球が出来てないです。
これは3Aでも同様な傾向が見られます。
![やきゅまる](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2021/01/character_sports_baseball.png)
7. ホームアウェイ成績
アウェイ○
![アンドレ・ジャクソン投手のホームアウェイ成績(MLB2021-2023年)](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2023/12/アンドレ・ジャクソン投手のホームアウェイ成績(MLB2021-2023年).png)
(MLB2021-2023年)
アウェイの被打率.222、被OPS.654、防御率3.52とアウェイに強いです。
![やきゅまる](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2021/01/character_sports_baseball.png)
8. 球種別成績
チェンジアップのストライク率高い
![アンドレ・ジャクソン投手の球種別成績(MLB2021-2023年)](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2023/12/アンドレ・ジャクソン投手の球種別成績(MLB2021-2023年).png)
(MLB2021-2023年)
左はOPSのグラフ、右は空振りなどのグラフ、下は球種別の成績です。
ストレートは被打率.260と低く、ストライク率も高いです。
チェンジアップは左被OPS.619と低くてストライク率が非常に高いです。
スライダーは被打率.133と非常に低いです。
カーブは被打率.059と非常に低く、空振率15%と高いです。
全体でストライク率64%(MLB平均64.2%) 、ゾーン内率51%(MLB平均48.5%)と、ゾーン内率は高いです。
![やきゅまる](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2021/01/character_sports_baseball.png)
9. リリースポイント
リリースが体に近く高い
![アンドレ・ジャクソン投手のリリースポイント(MLB2021-2023年)](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2023/12/アンドレ・ジャクソン投手のリリースポイント(MLB2021-2023年).png)
(MLB2021-2023年)
左図は捕手目線、右図は三塁側から投手を見たリリースポイントです。△はMLB平均のリリースポイントです。
MLB平均よりリリースは体に近く高いです。
またリリース位置の球種間の差が大きいです。
エクステンションは球持ちが良いです。
10. 球速と回転数
平均球速152.7km/h、最高157.2km/h
![アンドレ・ジャクソン投手の球速・回転数(MLB2021-2023年)](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2023/12/アンドレ・ジャクソン投手の球速・回転数(MLB2021-2023年).png)
(MLB2021-2023年)
上図は球種別の平均球速と回転数のグラフで、△はMLB平均を表しています。
ストレートは平均球速152.7km/hです。先発時の平均球速152.2km/hと先発しても球速を維持しています。
回転数は2268回転と平均的です。
チェンジアップは平均139.9km/h
スライダー平均140.2km/h
カーブ平均131.1km/hと変化球も高速です。
ただスライダー、カーブは回転数が少ないです。
![やきゅまる](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2021/01/character_sports_baseball.png)
2年連続で平均球速153km/h前後
![アンドレ・ジャクソン投手の年別平均球速・回転数(MLB2021-2023年)](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2023/12/アンドレ・ジャクソン投手の年別平均球速・回転数(MLB2021-2023年).png)
(MLB2021-2023年)
2021年は平均148.5km/hでしたが、直近2年は2年連続で平均球速153km/h前後です。
今季3Aでも152.4km/hでした。
![やきゅまる](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2021/01/character_sports_baseball.png)
11. 変化量
回転軸
![アンドレ・ジャクソン投手の回転軸(MLB2021-2023年)](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2023/12/アンドレ・ジャクソン投手の回転軸(MLB2021-2023年)-.png)
(MLB2021-2023年)
上図は捕手側から見た球種別の回転軸の向きで、点線はMLB平均を表しています。数値は回転数で、中心から離れるほど回転数が多くなります。
ストレートはシュートライズ
![アンドレ・ジャクソン投手の変化量(MLB2021-2023年)](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2023/12/アンドレ・ジャクソン投手の変化量(MLB2021-2023年).png)
(MLB2021-2023年)
上図は捕手側から見た球種別の変化量で、◇は2023年平均、△はMLB平均を表しています。
ストレートはホップ成分とシュート成分が多いシュートライズです。
チェンジアップ、スライダーは変化量が小さいです。
カーブは縦変化量が大きいです。
![やきゅまる](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2021/01/character_sports_baseball.png)
まとめ
![アンドレ・ジャクソン投手の総評](https://yakyumaru.com/wp-content/uploads/2023/12/アンドレ・ジャクソン投手の総評-1.png)
【基本情報】
①3AよりMLBの方が成績良い
②MLB通算で
防御率4.25
被打率.229
奪三振率8.3
与四死球率3.7
③被打率が低い
④フライボーラー
⑤カーブはゴロ率高い
【球種割合・カウント】
①4球種
②チェンジアップの投球が多い
③右にスライダー、左にカーブの比率増加
④チェンジアップ、カーブが決め球
【コース】
①次のコースの投球と空振り多い
ストレートは高め
チェンジアップは右ゾーン内、左アウトロー
スライダーは右アウト
カーブは低め
②右打者の低め、アウト○
③左打者のインロー○
【対左右・得点圏成績・ホーム】
①対左打者○(左被打率.217)
②対ピンチ×(得点圏被打率.328)
⇒被打率が低いのに防御率が高い原因
③得点圏で与四死球率上昇、球速低下
④アウェイ◯
被打率.222
防御率3.52
【球種別成績】
①ストレートは被打率低い
②チェンジアップは対左打者○(左被OPS.619)
⇒ストライク71%とかなり高い
③スライダーは被打率.133
④カーブは優秀(被打率.059、空振率15%)
【リリース】
①リリースは体から近く高い
②球種間の差が大きい
③球持ちは良い
【球速・回転数】
①平均球速152.7km/h、最高157.2km/h
②先発時も平均球速152.2km/h
③回転数は平均的
④変化球も高速
⑤スライダー、カーブは回転数が少ない
⑥直近2年は平均153km/h前後
【変化量】
①ストレートがシュートライズ
②チェンジアップ、スライダーは変化量小
③カーブは縦変化量大
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません