第261回 【日本ハム】2022年新外国人コナー・メネズ投手の投球分析

2023年2月9日

メネズ投手の総評

2022年6月24日、日本ハムがシカゴ・カブス傘下3Aのコナー・メネズ投手(27)と今季の選手契約を結ぶことに合意したと発表した。背番号は「70」。

メネズ投手はMLB通算24試合に登板、2勝1敗防御率3.95を記録したリリーフ左腕です。

今回はそんな「【日本ハム】2022年新外国人コナー・メネズ投手の投球分析」を紹介します。

Baseball SavantFanGraphsのデータを使用します。

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1. 基本情報

MLBの登板経験はそこそこ

所属球団サンフランシスコ・ジャイアンツ (2019 – 2021)

シカゴ・カブス (2022)
ポジションリリーフ
投打左投左打
生年月日1995年5月29日(27歳)
身長190.5 cm
体重88.5 kg
基本情報

奪三振率が高く、左打者に強い

メネズ投手の年度別成績

2022年の今季は3Aで11試合に登板し、2勝1ホールド、防御率2.14と活躍しています。

MLB通算では2勝1敗、防御率3.95被打率.226奪三振率9.6与四死球率4.6です。

投手として特徴は「リリース位置が独特」「奪三振が多い」「左打者に強い」などがあげられます。

やきゅまる
やきゅまる
成績的には四死球が減れば、かなり活躍出来そう

2. 球種・投球割合

近年は変化球中心

メネズ投手の年別投球割合

年別の投球割合で、色が球種を表しています。

持ち球はストレートチェンジアップスライダーカーブの4球種です。

2021年はスライダーが62%2022年はカーブが54%変化球中心のツーピッチです。

やきゅまる
やきゅまる
チェンジアップをもっと投げてもいいのにね

チェンジアップはほぼ右打者のみ

メネズ投手の左右投球割合
(2019-2022年)

2021年の左右別投球割合で、色が球種を表しています。

チェンジアップはほぼ右打者のみにしか投球しておらず、左打者にはその分スライダーの割合が増えます。

やきゅまる
やきゅまる
左打者にはスライダーが多い

左打者の決め球はスライダー

メネズ投手のカウント状況別投球割合
(2019-2022年)

右打者にはカウントに関係なく4球種をバランスよく使用しています。

左打者にはボールが先行するとストレートの割合が増えています。このことからストレートが一番制球に自信があるみたいです。

一方、左打者の決め球はスライダーの投球割合が増えてます。

やきゅまる
やきゅまる
カウントで極端に投球割合が変わらないね

3. コース

真ん中付近が多い

メネズ投手のヒートマップ
(2019-2022年)

ストレートスライダーカーブ真ん中付近が多いです。

3球種とも際どいコースへの投球が少ないことから、細かいコントロールはあまり無さそうです。

チェンジアップは低めへの投球が多いです。

左右ともにアウトロー〇

メネズ投手のコース別成績
(2019-2022年)

左右ともにアウトローの成績が良いです。また、低めのボールゾーンを多く振らせていることが分かります。

やきゅまる
やきゅまる
際どいところに投げれれば抑えられるってことだね

4. 各成績

対左打者に強い

メネズ投手の対左右成績
(2019-2022年)

対左打者の被打率.186被OPS.523とかなり低く、対左打者に強いです。

一方、対右打者は被打率は.250とそこまで高くありませんが、被長打率.540と高いです。

やきゅまる
やきゅまる
右打者に長打が打たれやすいんだね

ピンチに弱い

メネズ投手の得点圏成績
(2019-2022年)

得点圏の被打率.270被OPS1.020と高く、対ピンチに弱いです。

初球○

メネズ投手のカウント状況別成績
(2019-2022年)

初球0ストライクの成績は良いです。

一方、1-1と2-2の並行カウントの被打率がかなり高いです。

フライボーラー

メネズ投手の被打球種類比率
(2019-2022年)

上図は球種ごとの被打球種類比率です。

フライ率が25%とMLB平均より高いことからフライボーラーと言えます。

左にはスライダー、右にはカーブが有効

メネズ投手の球種別成績
(2019-2022年)

左はOPSのグラフ、右は空振り率などのグラフ、下は球種別の成績です。

チェンジアップは投球数が少ないですが、被打率と被OPSが低くて優秀です。

スライダー左打者への被打率と被OPSが低いです。

カーブ右打者への被打率と被OPSが低いです。

一方、ストレートは右打者への長打率が高いです。

やきゅまる
やきゅまる
右打者にはチェンジアップとカーブを多投したいね

5. リリースポイント

リリース位置が体から遠く、球持ちが良い

メネズ投手のリリースポイント
(2019-2021年)

左図は捕手目線、右図は三塁側から投手を見たリリースポイントです。△はMLB平均のリリースポイントです。

MLB平均よりリリースは約50cm体から遠いです。

球持ちは約10cm良いです。

やきゅまる
やきゅまる
リリース位置がかなり独特だね

6. 球速と回転数

平均球速146.9km/h、最高152.1km/h

メネズ投手の球速・回転数
(2019-2022年)

上図は球種別の平均球速と回転数のグラフで、△はMLB平均を表しています。

ストレート平均球速は146.3km/hでMLB平均(149.4km/h)よりも遅いですが、NPB平均よりかは速いです。回転数は2284回転と平均くらいです。

チェンジアップスライダーの球速はMLB平均くらいで、回転数はMLB平均より少ないです。

カーブはMLB平均より速く、回転数が少ないです。

140km/h後半は期待出来る

メネズ投手の球速・回転数の年度別推移

2019年からずっと平均球速は147km/h前後で、直近の2022年も球速低下は見られません。

回転数は調子が悪かった2021年は回転数を落としていますが、直近の2022年は2300回転前後をキープしています。

やきゅまる
やきゅまる
少なくとも平均145km/h以上の球速は期待出来そう

7. 変化量

今年のストレートは真っスラ気味

メネズ投手の変化量
(2019-2022年)

上図は捕手側から見た球種別の変化量で、△はMLB平均を表しています。

ストレートは縦変化量が42cmとMLB平均くらいですが、2022年は真っスラのボールが多いです。

チェンジアップシュート成分が少なく、落差が大きいです。

スライダーMLB平均的なボールです。

カーブ縦変化量が少なく、球速が速いので、スラーブのようなボールです。

やきゅまる
やきゅまる
チェンジアップは落差が大きいから、もっと右打者に投げても良いかもね

8. 軌道

メネズ投手の軌道
(2019-2022年)
やきゅまる
やきゅまる
かなり独特なリリースだから左打者は打ちづらいね、右打者はチェンジアップが無いと打ちやすそう

まとめ

メネズ投手の総評と年度別成績
まとめ

①MLB通算防御率3.95
②奪三振率9.6と高い
③持ち球は4球種
④2021年はスライダーが62%、2022年はカーブが54%
⑤初球〇
⑥アウトロー〇
⑦対左打者に強い
⑧ピンチに弱い
⑨フライボーラー
⑩リリース位置が体からかなり遠い
⑪平均球速146.3km/h、最高152.1km/h
⑫ストレートは2022年は真っスラ
⑬チェンジアップは落差が大きい
⑭スライダーはMLB平均的なボール
⑮カーブは縦変化量が少ない

今回は「【日本ハム】2022年新外国人コナー・メネズ投手の投球分析」を紹介しました。

MLB通算では2勝1敗、防御率3.95被打率.226奪三振率9.6与四死球率4.6です。

投手として特徴は「リリース位置が独特」「奪三振が多い」「左打者に強い」などがあげられます。

特にMLB平均よりリリースは約50cm体から遠く、球持ちも良いので、かなり左打者は打ちにくい軌道です。

ストレート平均球速は146.3km/hでMLB平均(149.4km/h)よりも遅いですが、NPB平均よりかは速いです。回転数は2284回転と平均くらいで、2022年は真っスラのボールが多いです。

チェンジアップシュート成分が少なく、落差が大きいです。

スライダーは回転数が少なく、変化量はMLB平均的なボールです。

カーブ縦変化量が少なく、球速が速いので、スラーブのようなボールです。

やきゅまる
やきゅまる
対左打者はかなり期待出来そう