第261回 【日本ハム】2022年新外国人コナー・メネズ投手の投球分析
2022年6月24日、日本ハムがシカゴ・カブス傘下3Aのコナー・メネズ投手(27)と今季の選手契約を結ぶことに合意したと発表した。背番号は「70」。
メネズ投手はMLB通算24試合に登板、2勝1敗で防御率3.95を記録したリリーフ左腕です。
今回はそんな「【日本ハム】2022年新外国人コナー・メネズ投手の投球分析」を紹介します。
Baseball SavantとFanGraphsのデータを使用します。
1. 基本情報
MLBの登板経験はそこそこ
所属球団 | サンフランシスコ・ジャイアンツ (2019 – 2021) シカゴ・カブス (2022) |
ポジション | リリーフ |
投打 | 左投左打 |
生年月日 | 1995年5月29日(27歳) |
身長 | 190.5 cm |
体重 | 88.5 kg |
奪三振率が高く、左打者に強い
2022年の今季は3Aで11試合に登板し、2勝1ホールド、防御率2.14と活躍しています。
MLB通算では2勝1敗、防御率3.95、被打率.226、奪三振率9.6、与四死球率4.6です。
投手として特徴は「リリース位置が独特」「奪三振が多い」「左打者に強い」などがあげられます。
2. 球種・投球割合
近年は変化球中心
年別の投球割合で、色が球種を表しています。
持ち球はストレート、チェンジアップ、スライダー、カーブの4球種です。
2021年はスライダーが62%、2022年はカーブが54%と変化球中心のツーピッチです。
チェンジアップはほぼ右打者のみ
2021年の左右別投球割合で、色が球種を表しています。
チェンジアップはほぼ右打者のみにしか投球しておらず、左打者にはその分スライダーの割合が増えます。
左打者の決め球はスライダー
右打者にはカウントに関係なく4球種をバランスよく使用しています。
左打者にはボールが先行するとストレートの割合が増えています。このことからストレートが一番制球に自信があるみたいです。
一方、左打者の決め球はスライダーの投球割合が増えてます。
3. コース
真ん中付近が多い
ストレート、スライダー、カーブは真ん中付近が多いです。
3球種とも際どいコースへの投球が少ないことから、細かいコントロールはあまり無さそうです。
チェンジアップは低めへの投球が多いです。
左右ともにアウトロー〇
左右ともにアウトローの成績が良いです。また、低めのボールゾーンを多く振らせていることが分かります。
4. 各成績
対左打者に強い
対左打者の被打率.186、被OPS.523とかなり低く、対左打者に強いです。
一方、対右打者は被打率は.250とそこまで高くありませんが、被長打率.540と高いです。
ピンチに弱い
得点圏の被打率.270、被OPS1.020と高く、対ピンチに弱いです。
初球○
初球や0ストライクの成績は良いです。
一方、1-1と2-2の並行カウントの被打率がかなり高いです。
フライボーラー
上図は球種ごとの被打球種類比率です。
フライ率が25%とMLB平均より高いことからフライボーラーと言えます。
左にはスライダー、右にはカーブが有効
左はOPSのグラフ、右は空振り率などのグラフ、下は球種別の成績です。
チェンジアップは投球数が少ないですが、被打率と被OPSが低くて優秀です。
スライダーは左打者への被打率と被OPSが低いです。
カーブは右打者への被打率と被OPSが低いです。
一方、ストレートは右打者への長打率が高いです。
5. リリースポイント
リリース位置が体から遠く、球持ちが良い
左図は捕手目線、右図は三塁側から投手を見たリリースポイントです。△はMLB平均のリリースポイントです。
MLB平均よりリリースは約50cm体から遠いです。
球持ちは約10cm良いです。
6. 球速と回転数
平均球速146.9km/h、最高152.1km/h
上図は球種別の平均球速と回転数のグラフで、△はMLB平均を表しています。
ストレートの平均球速は146.3km/hでMLB平均(149.4km/h)よりも遅いですが、NPB平均よりかは速いです。回転数は2284回転と平均くらいです。
チェンジアップとスライダーの球速はMLB平均くらいで、回転数はMLB平均より少ないです。
カーブはMLB平均より速く、回転数が少ないです。
140km/h後半は期待出来る
2019年からずっと平均球速は147km/h前後で、直近の2022年も球速低下は見られません。
回転数は調子が悪かった2021年は回転数を落としていますが、直近の2022年は2300回転前後をキープしています。
7. 変化量
今年のストレートは真っスラ気味
上図は捕手側から見た球種別の変化量で、△はMLB平均を表しています。
ストレートは縦変化量が42cmとMLB平均くらいですが、2022年は真っスラのボールが多いです。
チェンジアップはシュート成分が少なく、落差が大きいです。
スライダーはMLB平均的なボールです。
カーブは縦変化量が少なく、球速が速いので、スラーブのようなボールです。
8. 軌道
まとめ
①MLB通算防御率3.95
②奪三振率9.6と高い
③持ち球は4球種
④2021年はスライダーが62%、2022年はカーブが54%
⑤初球〇
⑥アウトロー〇
⑦対左打者に強い
⑧ピンチに弱い
⑨フライボーラー
⑩リリース位置が体からかなり遠い
⑪平均球速146.3km/h、最高152.1km/h
⑫ストレートは2022年は真っスラ
⑬チェンジアップは落差が大きい
⑭スライダーはMLB平均的なボール
⑮カーブは縦変化量が少ない
今回は「【日本ハム】2022年新外国人コナー・メネズ投手の投球分析」を紹介しました。
MLB通算では2勝1敗、防御率3.95、被打率.226、奪三振率9.6、与四死球率4.6です。
投手として特徴は「リリース位置が独特」「奪三振が多い」「左打者に強い」などがあげられます。
特にMLB平均よりリリースは約50cm体から遠く、球持ちも良いので、かなり左打者は打ちにくい軌道です。
ストレートの平均球速は146.3km/hでMLB平均(149.4km/h)よりも遅いですが、NPB平均よりかは速いです。回転数は2284回転と平均くらいで、2022年は真っスラのボールが多いです。
チェンジアップはシュート成分が少なく、落差が大きいです。
スライダーは回転数が少なく、変化量はMLB平均的なボールです。
カーブは縦変化量が少なく、球速が速いので、スラーブのようなボールです。
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